2023 Fiscal Year Annual Research Report
オーラルフレイル対策を包含したコモンリスクファクターアプローチによる介護予防戦略
Project/Area Number |
19K10445
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
日野出 大輔 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 教授 (70189801)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河野 文昭 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 教授 (60195120)
福井 誠 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 講師 (50325289)
吉岡 昌美 徳島文理大学, 保健福祉学部, 教授 (90243708)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 後期高齢者 / 横断研究 / オーラルフレイル / 縦断研究 / 医療費 / 介入研究 / 健口体操 / 舌口唇運動機能 |
Outline of Annual Research Achievements |
ベースライン時に口腔状態や健康行動に関する質問に回答し、後期高齢者歯科健診を受診した75歳、80歳、85歳および90歳の徳島市民3564名を対象とし、国民健康保険データベースから、対象者の要介護または死亡のデータおよび毎月の医科医療費、歯科医療費、総医療費を得て横断研究を行った。 全身疾患の治療の有無に加えて、「固いものが食べにくい」「お茶や汁物でむせる」「口が渇く」項目に該当する者とそうでない者の間で、総医療費に統計学的な有意な差が認められた。6年間の縦断研究結果では、介護認定を受けていない538名の対象者において、ベースライン時に「固いものが食べにくい」「お茶や汁物でむせる」のオーラルフレイル症状を有する者は、その後の医科医療費、歯科医療費および総医療費が有意に高いことが明らかになった。また、Cox比例ハザード分析により、ベースライン時にオーラルフレイル症状または現在歯数が19歯以下である者は、要介護状態または死亡発生の可能性が高まることが示された。さらに、不良な健康状態となった者は、そうでない者と比較して、医科医療費および総医療費が高いことが明らかになった。本研究の結果から、後期高齢者の主観的オーラルフレイルは、その後の健康状態への悪影響と医療費および歯科医療費の増加に関連していることが示唆された。 一方、介入研究では,高齢者51名を調査した結果、健口体操継続群では非継続群と比較して,観察期間でのオーラルフレイル項目合計点数の改善が認められ、また,舌口唇運動機能で改善が認められたことから、健口体操がオーラルフレイルの改善に寄与する可能性が示された。
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