2019 Fiscal Year Research-status Report
An epidemiological study on the association of the sanitary condition in an oral cavity with irritable bowel syndrome
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19K10465
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Research Institution | Kyoto University of Advanced Science |
Principal Investigator |
渡辺 能行 京都先端科学大学, 健康医療学部, 教授 (00191809)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾崎 悦子 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (00438219)
松井 大輔 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (20613566)
小山 晃英 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (40711362)
栗山 長門 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (60405264)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 過敏性腸症候群 / 歯科口腔衛生状態 / 疫学 |
Outline of Annual Research Achievements |
新学術領域研究(研究領域提案型)『学術研究支援基盤形成』コホート・生体試料支援プラットフォームによる遺伝子コホート研究「J-MICC study」京都フィールドにおける6,450人のコホート集団に対してベースライン調査後5年目に追跡調査を兼ねた対面の健診方式で第二次調査を実施した。その際に、2013年11月~2017年12月に主として臨床症状に基づいた過敏性腸症候群の診断の国際基準である「Rome Ⅲ」日本語版質問紙票を用いた調査を実施し、回答した3,915人(男性1,402人、女性2,513人)が本研究の対象者集団である。この3,915人は6,450人のコホート集団の60.7%に該当し、年齢は、男女とも39歳~75歳であった。 この3,915人に対して2019年7月~2020年1月にかけて、質問調査票の郵送による疾病罹患の追跡調査と同時に同じ「Rome Ⅲ」日本語版質問紙票を用いた調査を再度実施したところ、3,215人が回答し、回答率は82.1%であった。回答した3,215人の性別は、男性1,132人(35.2%)、女性2,083人(64.8%)であった。 対象集団の運動、飲酒、喫煙及び食事摂取等の生活習慣、残存歯数、口腔内衛生状態、自覚的ストレス等について情報は既に「J-MICC study」京都フィールドにおける第二次調査としての調査票や歯科医師の口腔診察によって収集済みであるので、その資料を本研究のためにファイルとして収集した。また、客観的指標として-80℃で凍結保存していた血清試料を用いて、血液中のストレスマーカーであるコルチゾールを測定した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
3,915人からなる本研究の対象者集団に対して、2019年度の質問調査票の郵送による疾病罹患の追跡調査の際に予定通り、臨床症状に基づいた過敏性腸症候群の診断の国際基準である「Rome Ⅲ」日本語版質問紙票を用いた調査を実施することができ、3,215人(回答率は82.1%)の回答資料を収集することができたことで2回目の過敏性腸症候群の診断データが確保できた。併せて、-80℃で凍結保存していた血清試料を用いて、客観的指標としての血液中のストレスマーカーであるコルチゾールを測定もできた。また、3,915人からなる本研究の対象者集団全員の生活習慣等に関する質問調査資料や初回の「Rome Ⅲ」日本語版質問紙票に対する回答データもJ-MICCデータ等から移植を受けることができたので、データ収集については研究計画とおりに順調に実施することができたと言える。 なお、2019年度における調査は年度末の2020年2月・3月にかけても細々と回答の返送があったのでこれらも含めて解析を行うことにしている。
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Strategy for Future Research Activity |
返送時期が遅く年度末の2020年2月・3月にかけて回答のあった者もいて、まだ回答者全員のデータ入力ができていないので、まずデータ入力を完成させる。 そして、共同研究者であり、過敏性腸症候群に対する臨床研究者でもある、京都第一赤十字病院消化器内科副部長の奥山祐右医師の指導のもとで、臨床症状に基づいた過敏性腸症候群の診断の国際基準である「Rome Ⅲ」日本語版質問紙票データについての解析を進め、初回時の過敏性腸症候群有病者と2回目の追跡時の過敏性腸症候群有病者を同定し、初回時に過敏性腸症候群で無かった集団から2回目に新たに過敏性腸症候群と診断された者を同定する。そして、まず最初に記述疫学研究として、有病率だけでなく、新発生の罹患率を求める。次いで、分析疫学研究として、有病者の発生要因と新規罹患者の発生要因について解析を進める予定にしている。 なお、解析は過敏性腸症候群全体についてと症例数が十分であればその便秘型、慢性下痢型、混合型と分類不能型の4型についても行う予定である。
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Causes of Carryover |
順調にほぼ予定通りに研究は遂行できているが、一部データの整理が完了しておらず、そのために一部経費を次年度に先送りすることになった。今後データ整理の補足に加えて更に解析や論文作成に経費を使用していく予定である。
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