2022 Fiscal Year Annual Research Report
Development of comprehensive long-term patients outcome database in trauma and establishment of tailor-made post-discharge medical care
Project/Area Number |
19K10499
|
Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
土谷 飛鳥 東海大学, 医学部, 准教授 (20530017)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
湯沢 賢治 独立行政法人国立病院機構水戸医療センター(臨床研究部), なし, 部長 (10240160)
堤 悠介 独立行政法人国立病院機構水戸医療センター(臨床研究部), なし, 医長 (50627320)
安田 貢 独立行政法人国立病院機構水戸医療センター(臨床研究部), なし, 部長 (70528489)
康永 秀生 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 教授 (90361485)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 外傷長期予後 / 患者報告アウトカム / テーラーメイド型 / 社会的患者背景 / 健康関連QOL / 効用値 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は症例集積が終了し、最終症例数は970となった。受傷後6,12,24か月後の平均患者追跡率はそれぞれ、77,78,67%であった。世界的に見ても高い値であり、研究期間全体的にも良好な結果である。24ヶ月追跡率のみ低値であるが、長期追跡可能な症例が増加するにつれ上昇することが期待される。 研究期間全体を通じて、以下のことが達成された。1)本邦初となる外傷包括的長期予後データベースの完成、2)本邦初となる外傷長期予後追跡システムの確立と良好な長期予後追跡率の達成、3)全国17施設(救命救急センター17施設;大学病院10施設・高度救命救急センター6施設含む)での970症例の登録、4)英文プロトコル論文の出版(Annals of Clinical Epidemiology.2021;3(2):59-66)の出版、5)日本外傷学会総会・学術集会での複数回の報告、6)日本外傷学会による後援の獲得。 本データベースは、これまでの外傷研究では取得されなかった、詳細な社会的患者背景と患者報告アウトカムが、大都市・医療過疎地域を含む広い地域を対象として蓄積された点に意義があり、これにより世界に無二の、社会的患者背景と患者報告アウトカムの両者を中心とした革新的なコホートデータベースが構築された点が重要である。特に超高齢社会である日本においては、受傷者の年齢構成が他国と大きく異なり、受傷から回復までの自然史や長期予後との関連因子も他国と大きく異なる事が考えられる。このデータベースと臨床情報を統合し、長期予後と社会的関連因子の検証を行うことにより、これから高齢化を迎える世界の先駆けとなるエビデンスが発信可能となり、患者の社会状況に応じたテーラーメイド型退院後医療を提示し、外傷患者の社会復帰率向上、医療資源の最適配置を実現可能となる。
|
Research Products
(6 results)