2021 Fiscal Year Research-status Report
睡眠の変化は翌日のパフォーマンスにどんな影響を与えるか
Project/Area Number |
19K10743
|
Research Institution | Miyazaki Prefectual Nursing University |
Principal Investigator |
長坂 猛 宮崎県立看護大学, 看護学部, 准教授 (30332977)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 美智子 宮崎県立看護大学, 看護学部, 教授 (30249700)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 睡眠 / パフォーマンス / 集中度 |
Outline of Annual Research Achievements |
日常生活での睡眠時間や熟睡度が、翌日の集中度や眠気に与える影響に注目し、前日の睡眠と翌日の活動の関連性を調べることが本研究の目的である。3年目は2年目と同様に睡眠中の体動記録と心拍変動、入眠時と起床時の体温測定、日中の活動量についてデータ採取した。概ね300日分のデータを蓄積することはできた。日中のパフォーマンスを評価する測定機材の入手ができたので、アプリケーションとの連携、解析に用いるデータ項目の選定、長時間のデータ採取をするための調整を行った。使用機材はメガネ型で、装着中の眼球運動、瞬き、頭部の動きなどのデータを時系列で得ることができる仕様になっている。そのデータを用いて評価された「覚醒度(眠気)」「没入度(集中)」「緊張度」「安定度」も同時に出力することが可能である。入手後に試験的な装着を繰り返し、使用中に機材の電極と皮膚表面を密着させることができれば、これらの数値を1分ごとのアスキー形式で出力できるところまで確認できた。機材を調達するまでは、測定ができる時間や、測定項目などを確定することができなかった。今年度は機材を入手して、実際に測定をすることができたので、使用するパラメータ、分析手法などを煮詰めることができた。その内容を盛り込んで倫理審査をしてもらった(承認を受けた)。試験的に得たデータでは、例数が少ないこともあって、いまのところ明瞭な経時的なパターンや、睡眠データとの関連性は検出できていない。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
機材の検討と、調達までに時間を要してしまったことが大きな原因である。発売中止となっていたメガネ型の測定機材は、バージョンアップ後の製品を調達することができた。しかし、長時間の装着をしていると、電極と皮膚面の接触が保てないことがわかり、連続的なデータ採取を可能にするための試行錯誤にも時間を要してしまった。測定項目が決定し、データ採取が開始できるスタートラインについた状況と考えている。
|
Strategy for Future Research Activity |
測定機材と皮膚表面の密着性は、ジェルシートの使用によって保てることをつかんだが、まだ完全に問題を解決できたわけではない。接触面の問題をクリアできれば、目的の変数が得られる状態にあるため、この問題を早期に解決し、測定回数を増やす予定である。睡眠データとの相関を調べるために、30日以上のデータを採取する予定である。
|
Causes of Carryover |
販売時期が未定であった機材を購入できたのが秋であったことや、購入機材の調整などがあり、その後の実験回数が確保できていないことが主な要因である。また、繰り越しが発生したのは、機材が想定していたより安価であったことも影響している。今後、電極などの調達をしたうえで、協力者を募り、測定回数を増やすことを考えている。
|