看護基礎教育におけるソーシャルスキル獲得のための段階的教育プログラムの開発

2019 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 19K10761
• Research Institution: St. Mary's College
• Principal Investigator: 石本 祥子 聖マリア学院大学, 看護学部, 講師 (30538583)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 小浜 さつき 聖マリア学院大学, 看護学部, 講師 (20580731) ; 日高 艶子 聖マリア学院大学, 看護学部, 教授 (50199006)
• Project Period (FY): 2019-04-01 – 2024-03-31
• Keywords: 看護学生 / ソーシャルスキル / 看護基礎教育

Outline of Annual Research Achievements

本研究は、看護学生のソーシャルスキル獲得のために、1年次からレディネスに準じた段階的教育プログラムを開発することが目的である。
令和元年度（2019年度）は、研究機関の研究倫理審査委員会の承認を得て、看護学生への質問紙調査を実施した。質問紙調査で使用した尺度は、対人関係に焦点を当てたソーシャルスキルの測定にKikuchi’s Social Skill Scale（18項目）（菊池、1988）、コミュニケーションに特化したソーシャルスキルの測定にENDCOREs（24項目）（藤本・大坊、2007）の2尺度である。
質問紙調査については、3年次の学生を除いて1年次から4年次までの看護学生への調査が終了している。332名の看護学生へ質問紙を配布し、協力が得られた学生から質問紙を回収した。本年度は、300部の質問紙を回収している（回収率93％）。現在、収集したデータの分析を行っており、ソーシャルスキルの獲得状況について、1年次と4年次の学生のデータを比較検討し、学会において報告する準備を進めている。
さらに、実習指導に携わる看護師を20名を対象とし、臨床で勤務する看護師が求める看護学生のソーシャルスキルについてインタビューガイドを作成し、半構造化面接を行うことを計画していた。本調査については、実習協力機関の看護部へ研究協力の依頼を行い承諾を得ている。本年度、看護管理者に協力を得て、研究対象となる看護師を選定を行ったが、新型コロナウイルスの影響により対象である看護師へのインタビューの実施には至らなかった。

Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

令和元年度（2019年度）は、研究倫理審査委員会での承認を受け、1年次から4年次までの看護学生を対象とした質問紙調査と看護師を対象としたインタビュー調査を実施する予定であった。しかし、研究対象である看護学生への質問紙調査については、3年次の学生には実施することができなかった。これは、新型コロナウイルスの影響により、調査予定期間に実施ができなかったためである。
また、看護師を対象としたインタビュー調査についても、上記理由で実施することができなかった。

Strategy for Future Research Activity

令和2年度（2020年度）については、看護学生への質問紙調査において、質問紙の配布が困難な場合には、質問内容は変更せずwebを活用した調査に方法を変更する案を検討している。さらに、看護師を対象としたインタビュー調査についても、対面でのインタビューが不可能な場合には、オンラインまたは電話でのインタビューや質問紙調査へ変更し、研究を進めることができるよう努力する。

Causes of Carryover

令和元（2019）年度は、本研究に関する情報収集のための学会への参加や本研究の学会発表を行うことができなったため、旅費を使用することがなかった。また、図書の購入が予定より遅れており、請求した助成金が使用できなかった。
よって、次年度に繰り越した助成金については、研究に必要な図書の購入、収集したデータを保存するためのハードディスクの購入、分析に使用する統計解析ソフトの購入、学会の参加費等に使用する予定である。