2019 Fiscal Year Research-status Report
心臓手術後患者がICUで行う超早期リハビリテーションの安全性に関する研究
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19K10964
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Research Institution | Chukyo Gakuin University |
Principal Investigator |
上坂 真弓 中京学院大学, 看護学部, 准教授 (40734108)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池松 裕子 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 教授 (50296183)
山田 章子 山梨大学, 大学院総合研究部, 講師 (90437103)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 体位変換 / 循環動態 / 心臓手術 / 早期リハビリテーション / ICU看護 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、心臓手術後患者における初回体位変換直後から、循環動態パラメータが経時的にどのように変動するかを明らかにし、看護師が体位変換の実施を判断するためのアセスメントを支える根拠を提示することおよび、実施後の異常の早期発見のための基礎データを得ることである。2019年度は、初年度として研究計画遂行のための準備期間として、心臓手術後患者および重症患者の体位変換が与える身体的影響について、国内外の文献および資料収集、国際学会にて本研究に必要な海外における超早期リハビリテーションの現状についての情報収集を行った。国内外のICU看護師は心臓手術後患者の術後管理として、ICU入室時からのスワンガンツデータや収縮期血圧および平均血圧、術後出血量、インアウトバランスなどを指標として、初回体位変換実施の判断を行っていた。そこで、体位変換直後からのデータだけではなく、ICU入室時から体位変換実施までの循環動態パラメータの推移や、循環動態パラメータに影響を与えている要因についても分析する研究計画を追加する方向で検討している。 循環動態パラメータ指標やデータ収集のタイミングについては、研究分担者と討議を重ね、心拍数、収縮期血圧、拡張期血圧、平均血圧、中心静脈圧、スワンガンツデータ(心拍出量、心係数、混合静脈血酸素飽和度、一回拍出量)を循環動態パラメータと定義する。データ収集のタイミングは、健常者を対象とした報告より、体位変換実施直後から5分以内の変動が検証されていることより、大侵襲術後であること、代償機能が正常に機能しないことを考慮し、体位変換直後から、10分までは、1分毎、10分から30分までは、5分毎に4回、1時間までは15分毎に2回、1時間後までは30分毎に1回のデータ収集を行うこととする。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
初年度であった2019年度は、研究計画の倫理申請およびデータ収集が主要な内容であった。しかし、研究デザインおよび調査内容・方法の構築に時間を要し、遅れをきたしている。また、年度の終わりにCOVID-19の拡大があり、ICUでのデータ収集が現在は実施不可能となっている。本年度から本格的にデータ収集を行う予定であったがCOVID-19が終息次第、来年度にデータ収集を行うこととする。
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Strategy for Future Research Activity |
研究2年目となる2020年度は、データ収集を促進させると共に、研究対象者が心臓手術直後の患者であるため、データ収集除外基準や中止条件に合致する症例も多いことが予想される。そういったことも想定した上で、研究分担者の助言をもとに、信頼性の高いデータとなるよう、調査施設である臨床とも連携を図り、データ収集を行う。
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Causes of Carryover |
COVID-19の拡大に伴い、関連学会参加の中止、研究分担者との打ち合わせおよび研究指導がweb会議となりそれらに、かかる費用が使用されなかった。また、ICUでのデータ収集が困難であり、データ収集は来年度に先送りとなり、それらにかかる経費も来年度に使用することとなった。
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