2019 Fiscal Year Research-status Report
生殖補助医療を受けた妊産婦の周産期メンタルヘルスケアー不安を中心とした量的解析
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19K11032
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
近藤 祥子 京都大学, 医学研究科, 助教 (40423248)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古田 真里枝 京都大学, 医学研究科, 教授 (20390312)
大西 舞子 武庫川女子大学, 看護学部, 助教 (50779262)
山田 重人 京都大学, 医学研究科, 教授 (80432384)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 高度生殖補助医療 / 不妊治療 / 不安 / 周産期メンタルヘルス / 助産 |
Outline of Annual Research Achievements |
1)これまでの報告を精査する文献レビューを行った。その結果不妊治療大国である日本において不妊治療の実施に伴って生じる不安そのものを解析している研究は見られないことを確認した。 2)評価指標の検討を行った。全般性不安障害を評価する指標が妊婦においてもDSM-5診断と相関があることに加え妥当性・信頼性・妊婦を含んだ広範囲での使用実績があることから全般性不安指標(GAD-7; General Anxiety Disorder Questionnaire-7)を採用することとした。また対象者のベースラインデータ取得のための項目を査定し、適切な指標の選定と使用許諾の取得を行った。加えて回答回収を容易にし回収数を達成するために端末を用いてWeb上で回答を回収できる画面作成の話し合いを行った。 3)研究実施施設の開拓を行った。過去の知見等からサンプルサイズを算定し登録予定症例数を1500以上を目指しているが回収率が低くなる可能性が十分考えられるため、分娩件数が多い協力施設の確保が急務であった。個別に病院に交渉を行ったところ地域病院で年間分娩数2000件を超える病院の研究協力を得ることができ研究実施施設の確保ができた。当該病院では不妊治療も積極的に行っており、不妊治療による妊娠数は2019年度実績で1500人以上にのぼる(転院して出産する妊婦を含む)。このため、不妊治療を経て妊娠した妊婦のリクルートを行うための一定の基盤を築くことができたと考えている。しかし、一方で単一施設による研究実施では施設の偏りによりサンプルの偏りが生じる可能性もあることから、複数の総合病院における研究協力の打診も行った。これらの施設においては倫理申請許諾後に検討する旨内諾を得ることができたため、2020年度以降の倫理審査通過後に再度交渉を行う予定である。 4)研究実施病院確保に伴い倫理審査のための書類を整えるた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究を推進する上での指標の選択・研究実施施設の協力を得ることができた。また、効率的な回答回収のために端末を用いてのWeb上での回答回収が可能な状況を整えることができつつある。これらの準備状況を踏まえて倫理申請のための基礎作業を完了させることができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
倫理申請許諾を得られ次第、実施施設においてリクルートを開始する(但し、COVID-19蔓延に伴い、病院施設でのリクルートにおいては当該施設と十分相談の上進めていく必要があると考えている。また本研究は不安を査定するものであり感染症蔓延の世相が如実に反映されると考えられ、研究推進をして良いかどうかについては状況に応じて対応を決定する予定である)。また、内諾が取れている施設に対しても正式な実施施設としての交渉を行い申請を進める。リクルートには約12ヶ月を見込んでいる。必要サンプル数が収集出来次第解析と論文作成を行う。
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Causes of Carryover |
研究計画立案に当たり計算用統計ソフトの購入時期を早めたため不足が生じた。しかし、計画を進める中でWeb形式での回答回収を行うことになり1年目に分担者に分配していた金額をWeb画面作成費に当てるために2020年度に使用することとしたため総額では2019年度に余剰が生じた。これらはWebでのデータ回収費に当てる予定である。
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