2022 Fiscal Year Research-status Report
Development of Situation Index that Triggers Family Nursing in the Field of Child Health Nursing
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19K11052
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Research Institution | Shitennoji University |
Principal Investigator |
西元 康世 四天王寺大学, 看護学部, 准教授 (60458015)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
法橋 尚宏 神戸大学, 保健学研究科, 教授 (60251229)
松木 優子 (平谷優子) 大阪公立大学, 大学院看護学研究科, 教授 (60552750)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 小児看護 / 家族看護 / 家族支援 / 家族支援シチュエーションインデックス / 場面 / 事例 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は,小児看護学領域において,看護師が家族看護問題を認識する場面(シチュエーション)をリスト化し,家族支援の介入を始める糸口となる家族支援シチュエーションインデックスの開発をすることを目的としている.2021年度までに160本の文献の238事例より,事例における子どもの状況,子どもの年齢,看護師が必要性を認識した場面の記載内容,行われた家族支援を整理した.年齢別では,0歳が67事例,1から5歳が79事例,6から10歳が42事例と多かった.2022年度のより詳細な分析では,以下が明らかになった.小児科看護師が家族支援の必要性を認識した場面は,多岐に渡るが,それらは大きく以下の4つに分類された。 1.小児科看護師があらゆる場面で潜在的な必要性を感じている場面(6事例):家族支援は小児看護の前提であるという考えから、家族支援の必要性を常に意識している。 2.小児科の看護師が家族の状況を把握し、判断した場面(97事例):小児科看護師が家族間の関係が良くないと感じる場面,患児本人以外の人への積極的なケアの必要性を感じた場面。 3.小児科看護師が現実と相反する意見や事実から感じ取った場面(11事例):家族からの要求や拒否がある場面,家族と医療者、親と子などに意見の不一致がある場面。 4.入院環境と入院経過で遭遇する場面(51事例):家族・子どもの分離の影響が大きいと感じた場面,病気や障害についての告知が必要となる場面,退院支援や家庭への移行を促す場面 事例の特徴に応じた家族看護の必要性を感じる場面の違いを検証することの必要性が示唆され,ケースの特徴によって、家族看護の必要性が感じられる場面の違いがあるため,さらに事例を分析し,除外対象となる事例を選定し,インタビュー対象となる小児看護領域の場面を検討し,インタビューガイドの草案を作成した.これらのを用いて,インタビューにつなげる.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
前年度より,さらに60あまりの事例が文献より見出され,合計の238事例から,家族支援の必要性を認識する場面を分析したが,記載方法は多岐にわたっており,内容を整理し,場面として捉える作業に膨大な時間を要した.また,COVID-19による新しい生活様式の中で,研究以外の様々なことに例年以上に時間を要しており,研究時間の確保が難しい状況も加わって,エフォートを確保できず,当初より遅れてしまっている.また,だいぶ落ち着いてきたとはいえ,医療現場の状況は厳しく,研究対象を得ることが難しくもあった.しかし,インタビューガイド勘弁にし,短時間で行えるものに改良したため,これらを用いた半構成的面接を実施し,成果を出せるように軌道修正を進める.
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Strategy for Future Research Activity |
文献検討内容から,看護職者へのインタビュー調査を速やかに開始する.ただし,現在新型コロナウィルス感染症への対策により,対面でのインタビューなどはまだ依然難しい場合も多いことが考えられる.これらを見越して,オンラインインタビューなども取り入れた調査方法を検討した上で,研究を進める.
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Causes of Carryover |
前年度より研究の進捗が遅れていたが,今年度も,遅れを全て取り返すには至らなかった.また,学会参加による情報収集や意見交換,成果発 表などを予定していたが,COVID-19の感染拡大に伴い,教育業務との兼ね合い上,参加を断念せざるを得ない状況が続いた.これらにより,次年度使用額が発生 してしまった. 今後は,まだ国際学会への現地参加は難しそうであるため,オンライン開催が早期に決定している学術集会への参加を進めていく。
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Research Products
(1 results)