2019 Fiscal Year Research-status Report
地域特性に基づく幼児の睡眠習慣と環境要因に関する研究
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19K11213
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Research Institution | Kumamoto Health Science University |
Principal Investigator |
甲斐村 美智子 熊本保健科学大学, 保健科学部, 講師 (40530093)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福本 久美子 九州看護福祉大学, 看護福祉学部, 教授 (40465787)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 幼児の睡眠習慣 / ソーシャル・キャピタル |
Outline of Annual Research Achievements |
1)研究目的:郡部と都市部における幼児の睡眠習慣に影響を及ぼす家庭・社会経済的環境、ソーシャルキャピタルなどの環境要因を明らかにし、地域特性に応じた健康的な睡眠習慣を確立するための支援について提言することである。 2)研究方法:研究全体は、第1次調査(質的調査)と第2次調査(量的調査)から設定されている。初年度実施した第1次調査は、人口減少が著しい郡部と人口増加地域である都市部、これらの中間地域である郊外に住む幼児をもつ母親各5~6名(合計16名)を対象に、半構造化面接を行った。インタビュー項目は、母親と幼児の睡眠習慣、睡眠に対する認識と養育行動、育児に関するサポート状況等とした。分析方法は逐語録を基に共通言語をカテゴリー化し、幼児の睡眠習慣に影響する要因等について整理することとした。この結果は、第2次調査の調査項目の参考とする。 3)結果:対象者の年齢は30代前半が3名、後半が8名、40代前半が4名、後半が1名であった。専業主婦は1名のみであり、有職者の就労形態は正社員が8名(うち育児休暇中が5名)、契約社員等が3名、家族従業、在宅ワークが各2名であった。核家族が11名(うち単親は1名)、拡大家族は5名で、持ち家は10名、賃貸は6名、経済状況は「ふつう」が12名、「ゆとりがある」「ゆとりがない」が各2名であった。地域での付き合いは、あいさつ程度が10名と最も多かった。子どもの数は、1人と2人が各7人、3人以上が2人であった。幼児の就寝時刻は21時台が最も多く8名、次に22時以降が5名と続き、20時前が2名、20時台が1名で、平日・休日ともに変わりなかった。一方、起床時刻は、平日は7時前が9名、7時台が7名、8時台が1名であるのに対し、休日は7時前が3名、7時台が5名、8時台が4名と平日よりも遅くなる傾向がみられた。幼児の睡眠習慣に影響する要因等については、現在分析途中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究1年目は、対象地域との関係性を形成した上で、第1次調査の実施を当初の計画として設定していた。したがって、研究はおおむね順調に進展しているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
研究2年目は、第1次調査の結果から幼児の睡眠習慣に影響する要因等について検討するとともに、第2次調査である質問票を作成することを計画している。これらの2つの調査を通して、①どのような環境要因が幼児の睡眠習慣に影響を及ぼしているのか、②幼児の睡眠習慣に関する地域による違いは何か、について明確化し、幼児の健康的な睡眠習慣の形成における具体的な支援方法について探求していきたい。その上で、幼児の健康的な睡眠習慣の形成における支援のあり方について提言していくつもりである。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由:①新型コロナウイルス感染の拡大により、予定していた研修会や学会への参加やアルバイトの雇用ができなかった。②追加調査を見越し、調査時の謝金を当初の計画から減額した。 使用計画:①追加の1次調査、②web会議などの環境の整備、③調査結果に関する検討会の開催費用、④学会や研修会への参加費用
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