2022 Fiscal Year Annual Research Report
地域特性に基づく幼児の睡眠習慣と環境要因に関する研究
Project/Area Number |
19K11213
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Research Institution | Kumamoto Health Science University |
Principal Investigator |
甲斐村 美智子 熊本保健科学大学, 保健科学部, 講師 (40530093)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福本 久美子 九州看護福祉大学, 看護福祉学部, 教授 (40465787) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 幼児 / 睡眠習慣 / ソーシャル・キャピタル |
Outline of Annual Research Achievements |
1)目的:幼児の睡眠習慣に影響を及ぼす要因を、ソーシャル・キャピタル(SC)を含めた家庭・社会経済的環境から明らかにする。 2)方法:A県内6市町村にて、2021年12月~翌3月の幼児健診来所母親を対象に研究協力依頼文書を配布し、Web調査を実施した。主な調査内容は母子の睡眠習慣、寝かしつけ行動、養育態度、SC等である。幼児の就寝時刻に関するパスモデルを作成し、共分散構造分析を行った。 3)結果:有効回答数(率)は201(14.8)で、対象者の平均年齢は34.5(SD4.8)歳、就業者が149名(75.1%)、核家族が171名(85.1%)、子ども数は2人が79名(39.3%)、日中養育場所は家庭が80名(39.8%)であった。幼児の平均(平日/休日)就寝時刻(SD)は21:14(44)/21:21(48)、起床時刻は6:53(41)/7:17(50)、睡眠時間は9:39(43)/ 9:55(43) であり、共に休日は平日より後退・延長していた。平均養育態度得点は応答性3.2(SD0.3)、統制3.1(SD0.4)で、信頼、互酬性、地縁活動参加、地域愛着「あり」は、各106名(52.7%)、89名(44.3%)、136名(67.7%)、119名(59.2%)であった。児の就寝時刻を早くする要因は、母親の就寝時刻の早さ、応答性の高さ、児の生活リズムへの配慮、日中家庭での養育であり、遅くする要因は休日の起床時刻後退の大きさであった。統制の高さ、信頼、地域愛着、日中の活動促進は、応答性を向上させる要因であった。 4)結論:信頼と地域愛着は、応答性を介して児の就寝時刻に関連していた。このことから、地縁活動への参加を通じて近隣住民への信頼感や地域への愛着が向上することは、母親の養育態度の向上および児の健康的睡眠習慣を確立する一助となることが示唆される。
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Research Products
(3 results)