2019 Fiscal Year Research-status Report
Establishment of neurocognitive training to improve frontal lobe function in moyamoya disease
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19K11317
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
澤村 大輔 北海道大学, 保健科学研究院, 講師 (20734750)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
Tha KhinKhin 北海道大学, 医学研究院, 特任講師 (20451445)
境 信哉 北海道大学, 保健科学研究院, 教授 (30299804)
数又 研 北海道大学, 大学病院, 講師 (60634144)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | もやもや病 / 認知リハビリテーション / トレーニング効果 / resting-state fMRI / computer-based training / 健常者 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は研究実施計画書の通り、認知機能トレーニングの完成およびリファレンスデータである健常者におけるトレーニングの効果検証を行った。認知機能トレーニングは概ね完成し、健常者において検査成績がどの程度改善し、また、脳構造、機能のどの領域に、どのような変化が生じるのか、さらに検査成績と神経ネットワークの変化に関連があるのか2つの研究を通してを明らかにした。実験1では健常者におけるトレーニング効果に焦点を当て、実験2ではトレーニングによる脳領域間の機能的結合(functional connectivity: FC)の変化に焦点を当てた。 実験1では健常成人36名が参加し,無作為にトレーニング群18名,コントロール群18名に割り付けられた.トレーニング群では1時間/日,5日/週,4週間の認知機能トレーニングが施行された.認知機能トレーニングはdual n-back課題,注意ネットワーク課題がそれぞれ30分間,計1時間で構成された.実験2では健常成人31名が参加し,うち23名にはトレーニング群として実験1と同様の条件で施行された.評価は神経心理学的検査に加え,脳のFCを評価するresting-state fMRI(rsfMRI)が用いられ,seed-to-voxel解析にてFCが算出された.8名はコントロール群として評価のみが施行された.結果として実験1では,分散分析の結果、トレーニング群のトレーニング後に多くの神経心理学的検査に成績向上を示す有意な交互作用が認められ、一部の検査では効果量がlargeの基準を上回っていた。実験2では,実験1同様,多くの検査に成績向上が認められ,rsfMRIではトレーニング群においてトレーニング後に両側前頭前野および右前頭葉と右後頭葉間のFC増加を示す有意な交互作用が認められた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実施計画書に記載した令和元年度のスケジュール「認知機能トレーニングの完成およびリファレンスデータの収集」は今年度で終えることができた。もやもや病のリクルートも固年度より開始している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は今年度の研究実績をまとめて研究分担者と協力して学会発表、論文投稿を行う。またもやもや病患者のリクルートを積極的に進め、スケジュール通りの研究進捗状況を維持していきたい。リクルートが順調にいかない場合には、多施設への研究依頼を検討していく。
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Causes of Carryover |
仮作成済みの認知機能トレーニングを基に見栄えやエンターテイメント性の充実を図るため専門業者にトレーニングシステム整備を依頼するための費用がこの差額分となっている。この差額分は次年度に専門業者へトレーニングシステム整備費用として支払われる予定である。
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Research Products
(1 results)