2020 Fiscal Year Research-status Report
Incremental Computing based on Program Transformations
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19K11896
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
森畑 明昌 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (10582257)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 漸増計算 / プログラム変換 / 多相型 / パラメトリシティ |
Outline of Annual Research Achievements |
ある入力に対して一度計算を行った後に入力がわずかに変化したとき、以前の計算結果を利用して迅速に変更された入力に対する計算結果を得る技法を漸増計算と呼ぶ。本研究では、漸増計算を考慮せずに記述したプログラムを漸増計算を行うプログラムへ変換する(これを「漸増化」と呼ぶ)というプローチによって、一般的な漸増計算技法を与えることを目標としている。本研究では、研究代表者が近年開発したパラメトリック多相型の理論に基づく漸増計算手法に注目する。この手法は木構造を構造再帰によって処理するプログラムにしか適用できなかった。これを一般化することで、広い範囲のプログラムを扱える理論の構築を目指す。 本年度は、前年度に研究代表者が考案した、パラメトリック多相型の理論とプログラム微分を結びつける手法を発展させ、広い範囲のプログラムを漸増化するための手法の開発に取り組んだ。この手法の中間的な結果は、査読付き国際ワークショップであるWPTE2020で発表を行った。この手法をさらに洗練させ、論文としての出版を目指す予定であったが、WPTE2020での査読者からの指摘により、手法の証明過程に問題があることが分かった。関連する既存研究を再度精査しつつ問題の解決に取り組んだが、既存研究も同様の問題をはらんでおり、この問題の解決には研究としての本質的な発展が必要であることが分かった。最終的には問題解決の見通しは立ったものの、細部を詰めるまでには至っておらず、そのため本年度中に論文を投稿することはできなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
それまでに考えていた証明手法に問題が発覚し、その修正に時間がかかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
証明手法の問題についてはある程度解決の見通しが立ったので、今後細部の正しさを確認し、論文の投稿を目指す。また並行して、提案手法の有用性や応用の可能性についてさらなる調査を行う予定である。
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Causes of Carryover |
コロナ禍の影響もあり、学会への参加ができなかったり、また参加したとしてもオンライン開催であり参加費が無料となっていたりした。また、研究の進捗もやや思わしくなかったことも原因の一つである。
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Research Products
(1 results)