2022 Fiscal Year Annual Research Report
明石における「地域の自画像」の研究 ―通史的変遷をたどる―
Project/Area Number |
19K12491
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Research Institution | Kobe Gakuin University |
Principal Investigator |
矢嶋 巌 神戸学院大学, 人文学部, 教授 (80513845)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺嶋 秀明 神戸学院大学, 人文学部, 名誉教授 (10135098) [Withdrawn]
中山 文 神戸学院大学, 人文学部, 教授 (30217939)
鹿島 基彦 神戸学院大学, 人文学部, 准教授 (10443251)
三田 牧 神戸学院大学, 人文学部, 准教授 (50455234)
中村 健史 神戸学院大学, 人文学部, 准教授 (50753505)
坂口 太郎 高野山大学, 文学部, 准教授(移行) (50724142)
鈴木 遥 神戸学院大学, 人文学部, 講師 (40624234)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 明石 / 大蔵谷 / 地域の自画像 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度にはコロナ禍のため延期されてきた「アーカイブを利用したシンポジウム」を実施した。シンポジウムは2022年8月7日、明石市内において「海のまほろば 明石で始める風土と暮らしの人文学」と題して実施し、基調講演の一部を中村が担当したほか、シンポジウムに矢嶋、三田が参加し、海に面した環境のなかで明石がいかなる「地域の自画像」を形成してきたか、地理学、文化人類学、文学、考古学等の観点から検討を加えた。個別の研究課題については、まず「「農村」意識のめばえと名君信仰」に関しては矢嶋が共著論文1篇、研究ノート1篇、中村が共編著1冊、研究ノート1篇を公刊した。このうち矢嶋「中高教職課程の地理系講義において漆山新田や伊川谷掘割、有瀬の台地の地形について触れる意義」は松平信之の治水事業が地元地域で現在いかに意識されているかといった問題を検討したものである。また中村『明石八景 風景の詩学』では信之の文事と政治意識の関わりについて論じ、その新田開発事業について言及した。また「海と関わる「自画像」の形成・揺らぎ」に関しては上記シンポジウムを開催した。「現代における祭事と「地域の自画像」」に関しては、三田が学会発表1件を行ったほか、鈴木がこれまでの研究に基づき大蔵地域に関する論文を執筆中である。以上のほか補足的研究課題として、明石地域における商業及び震災体験の伝承についての調査研究を実施し、矢嶋が共著論文「明石市大蔵地区における買い物環境と阪神・淡路大震災の記憶、防災の取り組み」を発表した。また資料収集とアーカイブ構築については適宜補足、手直しを行ってきたが、これについても2023年3月をもって一応の完成を見た。研究全体としてコロナ禍の影響によりやや遅れはあったものの、各課題とも順調な成果をあげつつあるといえる。
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Research Products
(7 results)