2019 Fiscal Year Research-status Report
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19K12706
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
青柳 英治 明治大学, 文学部, 専任教授 (00515075)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 専門図書館 / 公共図書館 / 大学図書館 / 連携協力 / 図書館サービス |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度では本研究の目的である「専門図書館における連携・協力モデルを構築すること」を明らかにするために、次の3点の研究を進めた。第一に、質問紙を設計するために、先行研究と関連研究等の文献整理を行った。その結果を踏まえ、専門・公共・大学の各図書館を対象とした質問紙を作成できた。さらに、本調査の前に質問紙の回答者となる各館種に勤務する実務者に予備調査を行い、質問紙の微調整を行うことで質問項目の精度を高めることができた。 第二に、専門図書館を対象に、親機関内部の他部署、他の専門図書館、ならびに他館種(公共図書館・大学図書館)との間における連携・協力の実情を明らかにするため質問紙調査を実施した。具体的には、2019年11月、国・政府関係機関、地方議会・自治体、私立図書館、企業、国際機関等8機関種、約1,300機関に質問紙を発送した。葉書による督促を一回行い、2020年1月までに約660機関から有効回答を得られた。その結果、専門図書館における連携・協力の実情を把握できる基礎データを入手することができた。 第三に、質問紙を回収できた機関のうち聞き取り調査に協力可能な機関で、かつ連携・協力に特徴的な状況が見られる機関を抽出した。このうち、3機関に対して訪問による聞き取り調査を実施し、質問紙からは読み取れなかったより詳細な連携・協力の状況を把握できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2020年2月から3月にかけて、質問紙調査の回答を得られた機関のうち5機関に対し、聞き取り調査を実施する予定であったが、コロナ禍により3機関しか調査できなかった。しかし、今後、延期となっている2機関も含めて継続して聞き取り調査を実施する計画であり、おおむね計画通りに推移していると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度は次の4点の研究を進める予定である。第一に、2019年度に実施した質問紙調査の結果を集計の上、分析を含めた取りまとめを行う。第二に、質問紙調査の回答を得られた専門図書館に対し、継続して聞き取り調査を行う。第三に、公共図書館と大学図書館を対象に、専門図書館との間における連携・協力の実情を明らかにするため質問紙調査を実施する。具体的には、11月を目途に公共図書館約860館、大学図書館約950館に対し質問紙を発送し、年度内に回収を完了する。第四に、2019年度に専門図書館を対象に実施した質問紙調査と聞き取り調査に基づき、学会において研究発表を行い、成果の普及に努めるとともに参加者からの多様な観点に基づく助言を得ることによって、研究内容を深化させる。
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Research Products
(2 results)