2021 Fiscal Year Research-status Report
A study on influence of preprint from the point of open science - Clarification of new academic information distribution -
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19K12707
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Research Institution | Tsurumi University |
Principal Investigator |
角田 裕之 鶴見大学, 文学部, 教授 (30454961)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
孫 媛 国立情報学研究所, 情報社会相関研究系, 准教授 (00249939)
西澤 正己 国立情報学研究所, 情報社会相関研究系, 准教授 (00281585)
天野 晃 国立情報学研究所, オープンサイエンス基盤研究センター, 特任研究員 (20622012)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 図書館情報学 / 計量書誌学 / プレプリント / 学術情報流通 / 査読期間 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和3年度は3年間の研究期間の第3年次に当たり、本来であれば終了年度であるが、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて1年間延長した。研究の進捗管理と調整のため、研究代表者と3人の研究分担者、および海外の共同研究者1人とオンライン会議システムを使い計12回打ち合わせを開催した。 令和3年度の研究実績は次の3点であった。(1)生物学のプレプリントサーバーであるbioRxivに2013年11月から2019年2月の期間に投稿された43,812のプレプリントのうち17,818のプレプリントが1,626の学術雑誌で出版された。これらの学術雑誌の上位141誌について調査分析した。(2)2014年から2019年の6年間において141誌に掲載された707,083の論文のメタデータをPubMedから収集し、論文が投稿されてから受理されるまでの査読期間を特定した。査読期間が特定できた119誌について、プレプリントを経由した論文の査読期間について掲載された雑誌のすべての論文の査読期間と比較した(3)119誌のうち、プレプリントを経由した論文集合の査読期間が有意に短くなった学術雑誌が34誌、逆に有意に長くなったのは5誌、有意でないのは80誌であった。 これらの結果から、プレプリントを経由した投稿は、直接投稿する方法より査読期間を短縮する効果があると推測できる。その要因として、①プレプリントへの投稿準備のために著者が論文を精査すること②プレプリントを運営するサイトが盗用などの形式査読をすること③プレプリントで公開された文献に読者から寄せられたコメントを参考にしてプレプリントのバージョンをアップできることなどが推測できる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
令和3年度の研究は次の通り進展した。 成果の発表に予定していた国際図書館連盟の年次大会での発表が新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて中止になり、研究成果発表を断念したため進捗状況に遅れが発生した。
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Strategy for Future Research Activity |
研究期間を一年延長し、研究成果を国際会議や国際学会等で発表を計画している。
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Causes of Carryover |
令和3年度は国際図書館連盟の発表が中止となったため、予定していた旅費の執行ができなかった。令和4年度は主に国際会議や国際学会等で研究成果を発表するために海外出張する際の旅費、研究成果を論文として投稿するための費用、英語論文のネイティブチェック費用、および大学院生用プレプリントガイドの制作に使用する計画である。
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Research Products
(1 results)