2023 Fiscal Year Annual Research Report
学校図書館を中心とした雑誌利活用教育の実態・可能性に関する実証的研究
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19K12723
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Research Institution | Senshu University |
Principal Investigator |
植村 八潮 専修大学, 文学部, 教授 (50646304)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野口 武悟 専修大学, 文学部, 教授 (80439520)
清水 一彦 文教大学, 情報学部, 教授 (60615996)
富川 淳子 跡見学園女子大学, 文学部, 教授 (80585563)
山田 健太 専修大学, 文学部, 教授 (30433858)
有山 裕美子 都留文科大学, 文学部, 非常勤講師 (80772847)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 学校図書館 / 雑誌 / MIE / 探究学習 / アクティブラーニング |
Outline of Annual Research Achievements |
新「学習指導要領」でうたわれている「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けて、必要な多様な資料や情報収集の場としての役割が学校図書館に期待されている。しかしながら、必ずしも雑誌の収集に重きを置いておらず、授業実践も注目されることがなかった。そこで本研究では、大学で成果を上げている雑誌利活用教育(MIE:Magazine in Education)に着目し、国内外での学校図書館における雑誌の取扱いや実態調査により、その意義や有効性を明らかにすることとした。また、雑誌の探究学習などにおける教材としての利活用や、雑誌編集教育についての実証授業を積み重ねることによって、MIEの指導マニュアルをまとめ、有効性を提示する。 質問紙調査については、初年度と2年度に全国の学校図書館と大学図書館を対象に実態調査を行った。また、MIEを積極的に行っている教員に研究会でヒアリング調査を行い、雑誌活用教育の教育効果や課題を分析、検討した。 一方、NIE先進国の米国で、学校や雑誌編集者へのインタビューを計画したが、新型コロナウイルス感染症の急速な拡大により、研究の大幅な遅延を余儀なくされた。そこで研究期間延期を申請し、3年度においては、ゲスト講師による報告と個別の研究成果の発表を中心に行った。4年度で当初予定していた米国ニューヨーク調査を実施した。大学・高校で雑誌編集教育の実践を行っている教員や高校生へのヒアリング調査と参与観察を行った。 最終年度に、これまでの研究を総括し、今後のMIE推進の参考になるように「MIEでの制作指導マニュアル」をまとめ、公開した。本研究で明らかなように、MIEは印刷物としての雑誌を教育素材とすることで成果を上げてきたが、現在、急激にデジタル化が進んでいる。デジタル雑誌を前提にしたMIEの再構築は、これまで以上に大きな教育成果を得る可能性を指摘した。
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