2021 Fiscal Year Research-status Report
研究倫理コンサルテーションの質保証のための必須記録項目および記録システムの開発
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19K12876
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Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
會澤 久仁子 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 室長 (80530162)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
楊河 宏章 徳島大学, 病院, 准教授 (50263827)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 研究倫理 / 倫理コンサルテーション / 質保証 / 記録 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究倫理コンサルテーションサービス(RECS)が統一的に採用すべき必須記録項目を含む実行可能な記録システム開発について、2021年度は以下の研究を行った。 1) 6月の班会議にて、研究代表者は国立高度医療研究センター(6NC)倫理部門のRECSで共用できる記録様式を作成して試用すること、研究分担者は自機関の看護研究の倫理コンサルテーションについて論文作成を予定し、進捗を共有することとした。 6NC倫理部門の連携については数件のコンサルテーションを相互に行ったが、それ以上は進展できなかった。 看護研究倫理コンサルテーションについては8月に論文がオンライン掲載された。2018~19年の研究相談101件中、研究倫理は43件あった。それを4種に分類すると、指針適合性関連28件(65%)、倫理審査申請関連12件(28%)であった。RECSを研究相談と連動させることの利点も示唆された。 2) 研究代表機関においては2020年度に倫理コンサルテーションを154(月6~20、平均13)件行い、うち研究倫理コンサルテーションは135件(87%)であった。記録欠損を防止するため月例研究会での振り返りを試みたが、研究会自体を行う余裕がなかった。記録欠損状況を調べると、44/154件(29%)あり、昨年度の調査と同程度であった。月毎の記録欠損割合は1/10~7/14件(10~50%)であった。欠損項目及び理由の詳細は未調査だが、複数コンサルタントが関与する場合、副担当者が検討時間を未記入であったり、主担当者が曖昧になることが見られた。また、記録未済となっているが済と見えるものも10/44件(23%)あった。他方、副担当者が未記入だが記録済とされているものや、依頼者からの返事待ちで未記載となったと思われるものもあった。記録欠損の防止には項目の厳選と月例程度での定期的な確認が必要と考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
必須記録項目の検討を含む記録システムの開発が遅れているから。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度より研究分担者を1名追加する。追加するのはこれまで主任研究者とともに研究倫理コンサルテーションを行ってきた研究者である。次年度に他機関へ転出するため、転出先において研究倫理コンサルテーション記録システムを試用することで開発と評価への協力を得る。また、約2か月に1回の頻度で班会議を開催し、研究を推進する予定である。代表機関におけるRECS実施状況と記録欠損状況についても共有する機会としたい。分担研究者においては利用者評価についても検討したい。
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Causes of Carryover |
主には今年度も出張旅費が発生しなかったことや、時間的余裕がなく参加しなかった国内外の学会も複数あったから。 次年度は、新たに追加した研究分担者に研究費を配分する。また、現在の分担者も所属機関が変わり、新たに研究環境を整備する必要があるため、配分額を増額する。さらに、次年度は世界生命倫理学会も開催されるので、海外学会も含めて積極的に情報収集を行いたい。加えて、班会議を増やすとともに、オンラインだけでなく対面でも行いたい。引き続き論文投稿にも取り組みたい。
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Research Products
(1 results)