2020 Fiscal Year Research-status Report
企業不祥事に関する組織的徳に基づいた評価枠組みの提案
Project/Area Number |
19K12944
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Research Institution | Osaka University of Economics |
Principal Investigator |
杉本 俊介 大阪経済大学, 経営学部, 准教授 (80755819)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 倫理学 / ビジネス倫理 / 企業不祥事 / 徳 / 組織 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、企業組織の性格特性として徳を捉え直すことが可能であることを示し、組織的徳(organizational virtue)に基づいた企業不祥事の倫理的評価枠組みを提案することを目的とする。 まず、2019年度に予定していた2.徳であるための条件の検討を行った。徳倫理学の研究のなかで提案されている条件をサーベイし、その妥当性とともに企業組織の性格特性に適合するかを検討した。その結果、先行研究で提案された徳の条件の多くは個人の性格特性を前提とし、企業組織の性格特性に適合しないことが判明した。 2020年度はまた、組織的徳に基づいた評価枠組みの検討として、1.組織的徳に基づいた正・不正の基準の考案を行なった。徳倫理学における正・不正の基準として三つの代表的見解がある(Slote 1995; Hursthouse 1999; Swanton 2001)。だが、これらはどれも徳を個人の性格特性として捉えており、企業組織の性格特性に適合しないことを確認した。 2020年度は新型コロナウイルス感染症の影響でその成果を国際会議で発表することができなかったが、2021年度にはその成果を発表する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2020年度予定していた1.組織的徳に基づいた正・不正の基準の考案、2.その基準に沿った企業不祥事の倫理的評価の検討、のうち、1は進められたが、2は進められなかった。また、新型コロナウイルス感染症の影響で研究成果を発表できなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度進められなかった、組織的徳に基づいた正・不正の基準に沿って企業不祥事の倫理的評価を検討することに加え、2021年度予定している企業不祥事に関する組織的徳に基づいた評価枠組みの提案を行う。また、2020年度の研究成果を発表する予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の影響で旅費が生じなかった。また、資料収集が進まず物品費が少なかった。次年度はその分を、旅費と投稿論文の英語校閲、資料収集のための書籍の購入費ととして計上する予定である。
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