2020 Fiscal Year Research-status Report
1920年代後半ロシア演劇における「ファクト」の概念と方法論的展開の考察
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19K12976
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
伊藤 愉 早稲田大学, 坪内博士記念演劇博物館, 助手 (00816556)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ロシア演劇 / セルゲイ・トレチヤコフ / 検閲 / ファクトの文学 / ロシア・アヴァンギャルド |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度はモスクワの文書館でアーカイヴ調査を予定していたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、渡航が困難となり、予定していた資料を渉猟し、それに基づいた研究はほとんど進めることができなかった。 一方、2019年度に収集した資料に関しては、読解を進め、セルゲイ・トレチヤコフの演劇にファクト概念の抽出を試みている。来年度を目標に論文を執筆予定である。 そのほか、「ロシア演劇学の誕生――レニングラード学派とメイエルホリド」『スラヴ研究』No.67では、演劇における主軸が戯曲から上演へと移った20世紀初頭の傾向が、実践のみならず「演劇学」という学問からも生じていたことを論じた。ロシアにおいてその運動の中心となった、レニングラードの芸術史研究所演劇学科を中心とした演劇学創設の試み、及びロシア演劇学の特殊性を、価値観の急激な変容をもたらしたロシア革命を経た後の「伝統」概念とともに読み解いた。 Путешествующий зритель: Японский театр Исинха (1970-2017) и опыт зрителя. Международная конференция.Театр в публичном пространстве: эстетика, экономика и политика спектаклей in situ. РАНХиГС.ноябрь 2020では、日本の劇団維新派に関して、ランドスケープと観客の経験という観点から報告を行なった。 また、早稲田大学演劇博物館演劇映像学連携研究拠点において研究会を主催、『特別テーマ研究2「COVID-19 影響下の舞台芸術と文化政策――欧米圏の場合」報告書』と題した報告書を作成し、「ロシア(主にモスクワ市とペテルブルグ市)の場合」としてロシア演劇の現況を報告した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2020年度はモスクワの文書館でアーカイヴ調査を予定していたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、渡航が困難となり、研究をほとんど進めることができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度は現地調査が全くできなかったために遂行計画を大きく変更せざるを得ない状況に直面している。2021年度が当初予定していた最終年度となるが、渡航の可能性を探りながら、1年間の研究期間延長を視野に入れて調査を続けていく。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染拡大に伴い、現地調査が実施できなかったため、渡航日として計上していた分が次年度使用額として生じた。2021年度に所属機関が変更になったため、研究環境の整備に用いるとともに、研究期間の延長を念頭に置き、2022年度分を考えながら予算を執行する予定でいる。
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Research Products
(3 results)