2023 Fiscal Year Research-status Report
源氏物語を中心とした物語作品の享受に関する総合的調査と研究
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19K13077
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
中葉 芳子 関西大学, 東西学術研究所, 非常勤研究員 (60581668)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 源氏物語 |
Outline of Annual Research Achievements |
当該研究課題が始まった令和元年度の後半から、社会情勢の変化による行動制限が生じ、国内移動をともなう出張による調査等対面しての研究が進められず(特に、都市部在住の人間が資料収集や調査などのために移動することが受け入れられにくかった)、行動制限があった期間の研究遅延を補うために研究期間の延長を申請した。申請は認められ、令和5年5月には行動制限も撤廃されたが、研究計画は対人接触が少なくともすむ研究方法へと変更している。 元来の計画では、美術館や博物館等に赴いて調査や資料収集をおこなう予定が多くあったが、実地の調査は困難な状況が長く続き、当初の計画のままでは研究の進展が難しかった。そのため、出版物での資料収集や調査へと当初の計画を大幅に変更し、できる限り予定した研究進展に支障を来さないように工夫しながら研究をおこなってきた。 こうした状況の中で、令和5年11月に『源氏物語 古筆の世界』を武蔵野書院から出版することができた。当該書籍は、『源氏物語』の古筆切を収集し、解説を付し、写真と翻刻とともに紹介したものである。出版は以前から計画されていたが、社会情勢の変化など諸事情により編集・校正作業が遅れていたが出版にこぎ着けることができた。当該書籍に収められた資料が日の目を見ることになり、これらの資料を用いた研究が学界で進展していくことを期待できる。私自身もこの書籍所収の資料を用いた論文執筆へと進めていきたいと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
社会情勢の変化により研究期間の延長が認められ、ようやく予定していた研究が進展してきた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は出張による資料調査にも進捗が望めるかもしれないが、対人接触が少ない方法へと研究計画を変更している。 変更した研究計画が進展するように努力していきたい。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じたのは、社会情勢の変化による計画変更による研究期間の延長が原因である。 使用計画としては、社会情勢の変化により出張による対面での調査の難化があり、書籍などを中心に変更しておこなう予定である。
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Research Products
(1 results)