2021 Fiscal Year Research-status Report
The politics of the wartime memories of Japanese Americans in Hawaiʻi
Project/Area Number |
19K13322
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Research Institution | National Institute for Japanese Language and Linguistics |
Principal Investigator |
宮崎 早季 大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所, 言語変異研究領域, プロジェクト非常勤研究員 (60835677)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 日系アメリカ人史 / ハワイ史 / 戦争の記憶 / ハワイ日系人 / 第二次世界大戦 / 歴史と記憶 / ハワイ / 太平洋戦争 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、ハワイ日系人の戦争経験が、彼らの戦後にどのように影響を与えたのか、どのように語られてきたのかを検討するものである。近年、ハワイ日系人の戦時経験の中でも2002年に「再」発見され、2015年に国定史跡に指定された「ホノウリウリ抑留所」を中心とした、ハワイ諸島内での抑留経験が注目されている。実際にハワイ日系人の中で逮捕・抑留を経験したのは当時のハワイ日系人人口の一部に過ぎない。ハワイ諸島内で抑留をされた者以外にも、本土へ移送された者や、自宅から強制退去させられた者(立ち退き者)らもいるが、この3つの経験をしたものを合わせても、当時のハワイ日系人人口のおよそ2%にも満たないと見られている。その他ハワイ日系人の大多数は戒厳令の下、従軍したり、家業を続けたりして生活していた。多様な戦時経験を持つハワイ日系人だが、その経験には記憶されるものと忘却されるものがある。本研究では記憶される経験と忘却される経験の間にある記憶のパワーバランスに着目し、調査を行っている。 当初、本研究は3ヶ年度を計画していたが、2020年度より予定していたアメリカ合衆国本土での資料調査や参与観察などは引き続き2021年度も行うことができなかった。2020年度からのCovid-19の世界的パンデミックに学び、2021年度は予定を大幅に変更し、資料整理と論文執筆に集中した。具体的には、オンライン上のデジタルアーカイブスを活用し、新聞記事の調査を行った。また、ハワイ州ホノルルの資料館とメールでやりとりをし、デジタルデータを入手するなどした。3月には査読付き論文を出版し、オンラインの研究発表会でも発表をするなど、2020年度に整理した資料による研究成果を発表することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
Covid-19の世界的感染拡大に伴い、2020年度に引き続きアメリカ合衆国での資料収集、参与観察、聞き取り調査を行うことができなかった。しかし、2020年度に行った資料整理と分析により、2021年度には論文出版がかない、研究会での研究成果報告も予定通り行うことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
Covid-19の感染拡大に伴い、2020年度より調査予定などを大幅に変更せざるを得なくなったため、当初3ヵ年度を予定していた本研究を4年目の2022年度も継続する。2022年度は、引き続きオンラインのデジタルアーカイブスや日本国内の資料館から資料収集を続け、国際学会での報告を予定している。現在、査読審査結果待ちの論文もある。本研究の最終成果報告に向けての準備を行う予定である。
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Causes of Carryover |
Covid-19の世界的感染拡大により、当初予定していた海外調査が2020年度に引き続き2021年度にも行うことができなかった。計上していた予算のほとんどを海外調査のための費用であったため、大幅な次年度使用額が生じた。感染症の流行状況によっては今後、アメリカ合衆国における資料調査を実行したい。
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Research Products
(2 results)