2023 Fiscal Year Annual Research Report
Research on Interpretative Materials that Accommodate Personal Context through Information and Communication Technology
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19K13430
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Research Institution | Tokyo National Museum |
Principal Investigator |
中村 麻友美 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 学芸企画部, 研究員 (60811289)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 作品解説 / データベース |
Outline of Annual Research Achievements |
令和5年度は、時代・作者・ジャンル・影響関係・画題などから、作品同士の関連性の高さを示す所蔵作品のデータベースを作成した。昨年度作成した作品リストから明確なノイズを除いて類似度評価の精度をあげ、検索インターフェースの実装を行った。その際、下記のようにユーザーが使いやすい画面遷移やデザインを検証した。 ①画像を入口とした検索 既存のデータベースでは、ユーザーが何らかのキーワードを切り口にして検索を始めるのが一般的である。これはユーザーが何に関心があるかが定まっている場合には有効であるが、例えば日本美術になじみのない外国人ユーザー等にとっては使いにくいという難点がある。そこで、検索の入口をキーワードではなく、ランダムにタイル表示される画像とした。 ②文中に出てくる用語の解説 作品解説中に出てくる用語のいくつかを、用語集と紐づけた。ユーザーは解説文中に出てくる用語(例「浮世絵」)をクリックすることでその意味を知ることができる。解説の階層をわけることで、各ユーザーが必要な情報だけを選び取れるようにした。用語集は昨年度に引き続き、山川出版社にご協力いただき『日本史用語集 改訂版』を使用した。 ③同時代の欧州の作品との比較 作品の持つ制作年代の情報を、EUの文化遺産のデジタルプラットフォームであるEuropeanaに紐づけをした。しかし、整合性の検証までには至らなかった。 本データベースの特徴はユーザーのもつ背景知識に左右されず直感的に気になる作品を選び、そこを皮切りに関連する作品を見つけたり、深堀りしていくことである。今回はプロトタイプの作成に留まったが、当初想定していた機能はほぼ実装できた。今後は、今回の知見をもとにより精度の高いデータベースの作成を行いたい。
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