2019 Fiscal Year Research-status Report
The construction of a novel smart community health support system "TOYONAKA model" made by local pharmacies
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19K13936
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
上田 幹子 大阪大学, 薬学研究科, 教授 (90587966)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 地域医療 / 医療・健康情報 / 健康サポート薬局 / デジタルサイネージ / 産官学共同研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
【背景・目的】超高齢化が進む現在、個々が主体的に健康の維持増進に取り組むことができる仕組みが求められる一方で、自らの健康について気軽に相談できる場の不足や、SNSなどの普及に伴う信憑性に欠ける健康情報の氾濫などの課題がある。そこで我々は、豊中市、豊中市薬剤師会と連携し、健康サポート拠点として薬局が発信する情報が地域の健康維持・増進に貢献できるのかを明らかにすることを目的としている。 【方法】豊中市の7圏域それぞれ1件の薬局にデジタルサイネージ(DS)を設置し、市や薬剤師会からの健康情報を配信する環境を整備し、2019年9月より、薬局を拠点とした健康情報の発信を開始した。配信情報として、健診、予防接種など、薬局から関係機関へとつなぎ、疾病の重症化予防に貢献しうると考えられるものを中心に12カテゴリーを準備した。また、各薬局でタブレットを用い、配信した情報の有用性に関する5件法(そう思う~そう思わない)での14問のアンケートを実施するとともに、タッチ対応DSを使用することで薬局利用者が閲覧した情報履歴を収集し、解析した。 【結果・考察】アンケート回答数は延べ671件であり、タッチによるDSの情報へのアクセス数は延べ35340回であった(令和2年5月31日現在)。「この情報が役に立ったと思いますか」、「今後も健康情報が欲しいと思いますか」と問いに対し、[そう思う・どちらかというとそう思う]の回答者は、それぞれ597名(89.0%)、607名(90.5%)であった。以上のことから、DSにより薬局が発信する健康情報が薬局利用者にとって有用となる可能性が示唆された。今後は、配信した情報による利用者の行動変容や市が集計する客観的指標なども評価し、薬局を拠点とした情報発信が地域の健康増進に貢献できるのかを検証していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2019年度内には、情報発信に必要なデジタルサイネージの準備や発信する情報の選別スキームの整備など、ハード面からソフト面まで滞りなく遂行することができた。また、評価系の検討も同時に行うことができ、現在まで順調に機能している。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画通りに、アンケートとタッチログ解析の両観点から引き続きデータを取集していく予定である。しかし、新型コロナウイルス感染症のために薬局利用者が減少するなど、昨今は薬局取り巻く環境が大きく変わっている。今後はオンライン服薬指導に関する評価なども加え、withコロナ、アフターコロナ時代における社会や薬局利用者のニーズを捉えながら、最適な情報発信、評価を実施していく。
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Causes of Carryover |
共同研究者である豊中市の事業との兼ね合いで、デジタルサイネージの購入数が当初の計画より少なくなったために次年度使用額が生じた。新型コロナウイルス感染症の影響を受け、評価系の再考が求められているため、繰り越し分の予算はその対応に用いる予定である。具体的にはアンケートに用いるタッチパネル型デジタルサイネージ、タブレット端末を通常通りに運用すると、不特定多数が触ることによる感染拡大リスクが懸念されるため、臨床現場に際した適切な対策を検討中である。
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Research Products
(1 results)