2022 Fiscal Year Research-status Report
縦断的アンケート調査を用いた外国人留学生の適応予測指標の探索
Project/Area Number |
19K14257
|
Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
岡崎 玲子 福井大学, 保健管理センター, 講師 (90647778)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | 留学生 / メンタルヘルス / アンケート調査 / 外国人留学生 / 学生支援 / 大学生 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では多様化する留学生の個人特性を捉え、さらに留学生を取り巻く環境変化および精神医学的観点を含めた社会心理的状態像を縦断的に評価することによって、留学生支援体制の強化を目的としている。具体的にはアンケート調査を用いて心理特性・精神医学・環境因子の3つの観点から個人の環境適応力を縦断 的に評価し、不適応と関連する要素を探索する。次に、探索する要素を用いた独自の質問紙を作成し、その効果を判定することで留学生の精神衛生的支援を講じる手がかりをつかむ流れである。しかし、COVID-19の急激な感染症拡大により本研究の対象である本学留学生の多くは来日の延期、中断を余儀なくされた。そのため、本研究を計画通り実施することは困難となった。COVID-19の状況において精神疾患の悪化や発症が報告されており、感染拡大により大学生は社会的孤立、 授業カリキュラムの混乱、研究活動、卒業、就職に関する不安、家庭の収入やアルバイトなど経済的影響への心配など、多くのストレスを経験している。そのため、大学生は COVID-19 の影響により精神不調を来す危険性が高いと考えられる。加えて、言語や文化の異なる環境に置かれた留学生においては、さらにこのよ うな社会的変化の影響を受けやすいことが予測される。これらの状況を踏まえた留学生のメンタルヘルス調査を行う必要があり、現在その方法の再検討を余儀なくされている。留学生に限らずCOVID-19 の影響により大学生が不調をきたす要因などを探ることが、留学生支援に繋がると考えられる。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
COVID-19による感染症拡大とその予防のために多くの留学生が来日を中断または延期を余儀なくされている。そのため本研究の対象である留学生を継続的にリクルートすることが困難であった。また、修学環境が感染動向により流動的であり安定した研究条件が確保できず研究計画を遂行することが困難な状態であった。
|
Strategy for Future Research Activity |
当初の研究計画遂行が困難なため、アンケートの回収方法や対象者のリクルート方法を検討し、現在ある情報をもとにCOVID-19が与える大学生や留学生への影響について検討する。
|
Causes of Carryover |
本研究がCOVID-19の感染拡大により計画に沿って実施することができなかったため次年度使用額が生じることとなった。現状では研究遂行が困難であるが、今後はアンケート回収と解析、学会参加、論文投稿に加え研究実施体制の整備に研究費を用いる。
|
Research Products
(1 results)