2019 Fiscal Year Research-status Report
The development of motivation maintenance support scheme for advanced English users
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19K14338
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Research Institution | Osaka Prefecture University College of Technology |
Principal Investigator |
谷野 圭亮 大阪府立大学工業高等専門学校, その他部局等, 講師 (70778589)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 動機づけ / アンケート調査 / 英語学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は学習者の学習成果と動機づけの関係についてのパイロット調査を主に行った。学習成果についてはTOEIC Bridge®を採用し、動機づけについては自己決定理論・外発的動機づけ・内発的動機づけ・理想自己・義務自己・努力等の状況を知るための質問紙を採用し、動機づけについては4月と12月の2度、学習者のカリキュラムの都合上TOEICについては12月に1度実施した。学習者の学力データと動機づけ質問紙調査により、学力の推移から学習者を4つのカテゴリに分類した。 (1)学力上位維持群(2)学力低下群(3)学力下位維持群(4)学力向上群 上の4グループ毎に動機づけ状況をまとめることにより、それぞれの群の動機づけ状況の特徴を捉えた。上の分析より学力向上については、「理想自己」、「外的調整」が学習者に影響を与える可能性があること。学力の低下については「外的調整」が学習者に影響を与える可能性があること等が示唆された。 動機づけ研究において内発的動機づけと外発的動機づけの関係は、内発的動機づけが学習としてポジティブで外発的動機づけはネガティブであると多く報告されてきたが、日本のEFL環境における外国語教育においては、外的調整も学習成果の向上に寄与する可能性があることが示唆された。上の結果をもとにして、学習者の動機づけ状況を測定し、学力向上のために必要な因子がかけている場合にはそれを教師に示す機能を現在開発中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2019年度は主に学習者の学習状況の調査分析・資料収集等を行った。 学習状況は50項目のアンケート調査を2度行い、それを分析している。 学習者の学力と動機づけ状況の関係性などを大まかに把握することができ、本研究の目的である学習者の動機づけ状況と学習達成の関係性の解明とその維持についての進捗に寄与した。 申請時には2019年度中に学習者の判定システムをリリースする予定であったが、 データ分析の遅れから、判定システムの構築が遅れている状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の進捗計画として2020年度は新型コロナウイルス流行の影響により、学習者の学習スタイルは大きく変化してしまっており、それは情意面にも一定の影響を及ぼすと考えられる。これまで収集したデータに基づいて学習支援方略を検討するが、状況によっては測定方法や実施方法が変化する可能性もある。教学環境の整備も視野に入れながら、当初の計画であった STEP1:高専における英語学習への動機づけの実態調査とその分析,評価とシステム開発 STEP2:動機づけ戦略シナリオの作成とシステムのブラッシュアップ STEP3:システムの稼働とアクションリサーチの実践と分析 上の3ステップのうち、2020年度はSTEP2までの進行を目標とする。具体的には、学校再開後に学習者の負担になりにくいタイミングで質問紙調査を行い、学習者の状況を確認すると同時に、動機づけ状況判定のシステムを構築、試験的に運用する。
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Causes of Carryover |
国際学会への参加費、情報収集を行うための学会参加費が当初の想定よりも低かったため次年度使用額が生じた。 2020年度は新型コロナウイルスの影響で国際学会等への参加費が2019年度同様に繰り越される可能性がある。
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