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2022 Fiscal Year Research-status Report

感謝の向社会的行動動機づけ機能に関する発達心理学的研究

Research Project

Project/Area Number 19K14401
Research InstitutionOsaka Seikei University

Principal Investigator

清水 真由子  大阪成蹊大学, 教育学部, 講師 (60707793)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2024-03-31
Keywords感謝 / 向社会的行動 / 直接互恵性 / 発達
Outline of Annual Research Achievements

協力的な社会を維持するための原理の一つとして直接互恵性がある。直接互恵性とは、以前自分を援助してくれた相手を選択して援助するという「持ちつ持たれつ」な関係性のことである。幼児間でみられる直接互恵的な向社会的行動のやり取りは、安定した友達間で成立しやすく社会的な関係構築の基礎となることから、社会性の発達において重要であると考えられてきた。この直接互恵性を成立させるための至近要因として「感謝」があげられる。向社会的にふるまってくれた相手に感謝することによって、その相手へのお返しの向社会的行動が動機づけられ、協力的な対人関係が構築・維持されていく。本研究は、感謝が向社会的行動を動機づけるのかを発達的側面から検討することを目的とし、感謝理解や感謝行動が幼児の社会的関係構造にどのような影響を及ぼすのかを明らかにすることを目指した。
2022年度は、集団保育場面における5歳児同士のやり取りの観察データから、相手の行動に応じた直接互恵性が成立しているのか、直接互恵性の成立と感謝行動に関連が見られるのかを検討した。その結果、5歳児はコントロール場面と比較して相手から向社会的行動を受けた後に、その相手に向社会的行動のお返しを示しやすかった。ポジティブな感情の表れとされる親和的行動も向社会的行動後場面において、受け手の児が高い頻度で示すことが分かった。助けてもらった際の相手への好感や嬉しいというポジティブな感情が、直接互恵性の成立において重要なのではないかと考えられる。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

行動観察のデータ分析がおおむね順調に進んでいるため。

Strategy for Future Research Activity

観察された直接互恵的な向社会的行動のやり取りと、感謝行動の生起との関連を分析し、幼児の感謝行動が直接互恵性の成立に影響しているのかを検討する。

Causes of Carryover

学会がオンライン開催となり、当初予定していた旅費の執行がなくなったため、次年度使用額が生じた。
次年度、投稿論文の執筆や学会発表等、積極的に研究成果をアウトプットしていくことを計画している。

  • Research Products

    (1 results)

All 2022

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 5歳児の向社会的行動にみられる直接互恵的なやり取り2022

    • Author(s)
      清水(加藤)真由子
    • Organizer
      日本乳幼児教育学会第32回大会

URL: 

Published: 2023-12-25  

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