2020 Fiscal Year Research-status Report
父親の産後うつ病を予防するインターネット認知行動セルフヘルププログラムの開発
Project/Area Number |
19K14467
|
Research Institution | National Center of Neurology and Psychiatry |
Principal Investigator |
中嶋 愛一郎 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 認知行動療法センター, 科研費研究員 (40838968)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 認知行動療法 / 周産期 / 父親 / メンタルヘルス / テキストメッセージ / ウェブサイト / RCT |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、父親の周産期のメンタルヘルス不調の予防を目的とした、ウェブサイトとテキストメッセージの作成と、その効果検証を目的としている。 本年度は主に、コンテンツの効果検証のための臨床試験、コンテンツ作成経過についての学会報告を行った。 当センターの倫理委員会の承認のもと、2020年4月~7月の期間に参加者のリクルートを行った。リサーチ会社である楽天インサイト株式会社に業務委託し、オンライン上で1310人(母親655人、父親655人)から研究参加の同意を得た。テキストメッセージを送付する群としない群に1対1で割付を行い、送付する群には妊娠週数(乳児の年齢)に合わせてメッセージを送付した。研究参加時点、産後1か月、産後100日の3点でアンケート調査を行い、テキストメッセージの効果の検証を行った。2021年4月末に調査は終了予定である。 また、蟹江絢子(精神神経疾患研究開発費 認知行動療法を国民につなげる研究 代表堀越勝)が主に作成した認知行動療法のスキルを周産期の両親に届けるためのウェブサイト(knowell family: https://www.ncnp.go.jp/cbt/knowell/)内の、父親向けの記事を拡充した。これらの記事は、テキストメッセージ内のリンクから見ることができる。ウェブサイトとテキストメッセージの開発過程について、2020年12月にオンライン開催された24th World Congress of the International Association for Child and Adolescent Psychiatry and Allied Professionsで報告した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2020年度は、当初の予定通り、当センターの倫理委員会の承認のもと、コンテンツの効果検証のためのランダム化比較試験を行った。試験は予定通りのスケジュールで進んでいる。また、コンテンツの開発過程について学会報告も行い、研究成果を公開した。
|
Strategy for Future Research Activity |
ランダム化比較試験の結果について、解析を行い、報告する。試験の結果のもと、テキストメッセージとウェブサイトを改良し、周産期の父親をサポートする方法についてさらなる検討を行う。
|
Causes of Carryover |
今年度必要になる予定だったコンテンツの効果検証にかかる費用の一部を、コンテンツ運用上の理由で次年度に持ち越した。コンテンツの一部であるウェブサイトは、情報を更新していく特性のため、次年度以降も作成費用が必要になった。 上記、当初の研究計画段階では予期できなかったため、次年度使用額が生じた。 次年度は、コンテンツの効果検証、ウェブサイトの充実、論文発表等で研究費を使用する予定である。
|
Research Products
(2 results)