2020 Fiscal Year Research-status Report
Investigation of a practical sparse array terahertz imaging sysytem for real-time 3-dimensional imaging applications
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19K14995
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
易 利 大阪大学, 基礎工学研究科, 助教 (90803908)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | terahertz imaging |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,高速かつ低コストのテラヘルツ波三次元イメージングシステムを開発するのは目的である。そのため,以下の点を今年度で中心に研究をしていた。 a. 一般的に用いられる他のテラヘルツ検波器(ショットキーバリアダイオード(SBD),サブハーモニクスミキサー(SHM),共鳴トンネルダイオード(RTD)など)をテラヘルツ帯パッシブイメージング向けに評価(帯域,感度など)し比較した.RTD単体でのイメージングシステムを開発した。1個のRTDで300GHz帯で送信器と受信系を同時にカバーすることができ、イメージングシステムを簡単で安く構築する事が期待できる。 b. フォトニクの方法で広いテラヘルツ帯域を高速でサンプリングする事が実現した。レーザの高速掃引による300-GHz帯のイメージングシステムの改善によって,以前で1個の観測点に対して~200GHz帯域を掃引し,サンプリング時間を~1sを掛かりますが,現在~20msまで時間を短くした。今後フォトニク手法で高速のイメージングシステムの実現を向いている。 c. 高速イメージング系の設計および、アレー、レンズなしでのイメージング系についての検討し,低ロスかつ広帯域な高速掃引イメージングシステムを設計した。また、当初提案したsparse arrayに向け、シミュレーション上で単一周波数でのアルゴリズムを作成した(ホログラフィ)。 本研究について,今年度に国際論文一本を投稿済,また21年2月に電子情報通信学会総合大会にて招待講演を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2年間の研究を渡って,テラヘルツ波イメージングの問題点や難点は明確した。現在大きいな問題点は以下の3点にまとめている。 a. 一般的に用いられる他のテラヘルツシステム(逓倍器,SBDなど)ではイメージングシステムを実現,評価したが,高いコストの同時に新規性が欠けている。研究の方向性は今年でさらに明確した,優れた感度を持つRTDなどの新なデバイスを利用してより低価でstand-off距離までのイメージングを実現するのは将来的なタスクとなると思われる。 b. 一方,現状ではSAR処理はテラヘルツ帯域ではミリ波帯域のような理想の結果を得られなかった。送信器のパワーが低いのは最初から明確した問題でしたが,テラヘルツビームの集光特性がSAR処理に支障することがあきらかにした。SAR処理の開口幅が取れないので理想なイメージング分解能が得ることが困難である。この問題を改善するため, より広い開口を持つ2次元フォトクリスタルアンテナを導入している。 c. よりシステムのコストを下がるため,単体送受信ができるRTDを用いた単一周波数でのホログラフィを実現しようとしていた。ですが,RTDの特性がまだ完全に明らかにしていないためシミュレーションと一致する結果が得られなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
れまで述べてきたように、本研究ではRTD単体によりテラヘルツ帯でのイメージングが可能であることを示した。現在、他のデバイスに比べ、送受信器およびミキサの機能がRTD単体で実現できるため、システムのコストを大きく減らすことが期待できる。しかし、同時に本動作の理論は未だに完全に解明できず、安定動作にはメカニズムの解明がキーの問題となる。これまでRTD単体送受信による種々のイメージング実験を行ってきたが、如何に安定な結果を得るかが重要な問題と思われる。例えば、今回ホログラフィの実験では、RTDの発振不安定性がメインの支障となった。本件について、様々な実験およびシミュレーションを行い、幾つかの現象について解析したが、firmな理論にはまだつながっていない。 一方、今回提案したホログラフィを用いたレンズなしのイメージングは、SBDや逓倍器の組み合わせで既にほかの研究グループがその有利性を示した。このようなレンズに依存しないイメージング方法はミリ波のように、未来でテラヘルツ波帯域の主流になると思われる。RTDの単体送受信動作により、この干渉システムを大きく簡単化する事が期待できる。
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Causes of Carryover |
本研究の予算はコロナの影響で最初の計画から色々調整されたのため(特に学会や出張などの予算)残った金額が生じた。また,今年度のコロナはまだ収束しないようので,今年度分の予算は主に論文発表や装置の購入に使用する予定。大体の計画は以下で示す。論文投稿および英文添削: 50万。現在投稿した1本含め,全部2-3本を投稿する予定。ソフトの購入および更新: 30万。本研究に関連する学生が増やしたため,現在使用するlabview, matlabの追加購入が必要となる。一部装置(主にケーブルやハードディスクなど)の更新:20万学会や出張: 30万。コロナの影響でまた減ることがあると思います。その場は本の購入や装置購入に投入する。
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