2020 Fiscal Year Research-status Report
Development of broadleaved forest measurement technology at the individual tree level using UAV-based laser and multispectral data
Project/Area Number |
19K15870
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
トウ ソウキュウ 信州大学, 先鋭領域融合研究群山岳科学研究拠点, 特任助教 (00772477)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 森林計測 / リモートセンシング / ドローンレーザ / 多波長画像 / 広葉樹単木解析 / 樹種分類 |
Outline of Annual Research Achievements |
日本の森林面積(2,512万ha)のほぼ半分は天然林(1,300万ha)である。天然林の多くは広葉樹林(1,105万ha)であり、高い生物多様性を保持している。林業の成長産業化のため、森林整備の促進により森林資源の循環利用と地球温暖化対策のために広葉樹林も含めた正確な森林資源情報が求められている。研究代表者は航空レーザデータから高精度な単木樹冠抽出技術を開発したが、この技術は適用できる森林が針葉樹に限定され、広葉樹林では樹冠が重なり区別することが難しく、新しい解析手法の開発が必要であることを提示した。この課題を解決するために、本研究は、高点密度の特徴を持つドローンレーザデータとUAVカメラ画像の組み合わせから樹種別の立木位置、樹高、胸高直径と材積を算出することができ、林層構造が複雑な広葉樹林にも適用できる高精度な森林資源解析技術を開発し、広葉樹資源の有効活用に貢献することを目的として実施した。 令和2年度は大町市の社と二ツ屋、麻績村と木島平村にある広葉樹天然林を中心として、多様な樹種を含む4ヶ所で落葉期のドローンレーザデータを取得し、すべての対象地で現地調査を実施した。樹種、胸高直径と位置を調査して、GISデータベースを作成した。そして、これらの落葉期のドローンレーザデータを用いて広葉樹単木解析技術を改善した。解析精度について、胸高直径が10cm以上の単木抽出率は90%以上であり、抽出正確率は97%以上であった。 研究成果として、知財になる特許出願を行っており、第10回中部森林学会大会で口頭発表をした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究の基盤となる高精度なデータの取得、ソフトウエアの購入、データの解析、研究成果の発表と論文作成は計画通りに進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
3年目は研究計画の通りでレーザデータによる単木材積と木材生産量の推定技術の開発と精度検証を行っていく。コロナの影響で予定した検証用中国瀋陽応用生態学研究所試験林及び南京林業大学附属演習林の調査ができなくなったため、飛騨市有広葉樹林と木島平村である広葉樹天然林に変更する予定である。
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Causes of Carryover |
コロナの影響で出張が中止となった及び購入物品の納品日が次年度となったため、次年度使用額が生じた。 次年度使用額は5月に納品予定の物品購入や論文掲載料として使用する。R3年度請求額は当初の予定通り、物品購入に使用する計画である。
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Research Products
(9 results)