2022 Fiscal Year Research-status Report
CTAによるAdamkiewicz動脈描出改善;ニトログリセリン舌下投与の有用性
Project/Area Number |
19K17276
|
Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
永井 圭一 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 研究員 (50831096)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | CT angiography / Adamkiewicz動脈 / ニトログリセリン |
Outline of Annual Research Achievements |
大動脈瘤や大動脈解離など胸部大動脈疾患治療に際し、術後の対麻痺など脊髄虚血に関連した合併症はまれであるが無視できない頻度である。これを低減するためには脊髄の主な供血動脈であるAdamkiewicz動脈の温存が重要と考えられている。しかしAdamkiewicz動脈は微細で分岐位置も個人差があり、確実な同定方法は血管造影による選択的肋間動脈造影しかなく侵襲的である。そのため造影CTやMRIにて非侵襲的にAdamkiewicz動脈を描出する試みがこれまで様々報告されてきている。本研究でも造影CTを用いることは従来の報告と同様だが、その際に血管拡張作用のあるニトログリセリンを舌下投与し微細なAdamkiewicz動脈を拡張さ せ、描出改善しようとすることが本研究の目的である。ニトログリセリンは狭心症の治療として古くから使用されてきた安全性の高い薬剤である。また、比較的安価であり、舌下投与という簡便な手法で微細なAdamkiewicz動脈の描出改善ができれば有用性は高い。初年度は、ニトログリセリン舌下投与下の心臓CTと同時に胸腹部を撮影された症例の検討を行い、Adamkiewicz動脈の描出の程度やニトログリセリン舌下投与による有害事象の有無を調べ、国内及び国際学会発表を通じて当該領域の最新の知見、研究成果について多くの情報を得ることができた。また、造影剤投与方法や撮影条件などの問題点を抽出し、至適な条件の検討をしている。本年度はデータ解析をし論文作成予定。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
造影条件の再検討を行ったためデータ収集する症例を見直し、解析に時間を要したため遅れている。
|
Strategy for Future Research Activity |
収集したデータを解析し評価した上で論文作成する。
|
Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症蔓延の影響で、参加予定の各種学会や勉強会が中止或いは延期となり、旅費の余剰が生じたため。
|