2020 Fiscal Year Research-status Report
要介護高齢者の口腔インプラントへの補綴的介入による心理的・機能的変化の解明
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19K19094
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
川野 弘道 徳島大学, 病院, 助教 (30806584)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | インプラント / インプラントオーバーデンチャー / 要介護高齢者 / 補綴的介入 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年,口腔インプラント受療患者が高齢化に伴い要支援・要介護状態となった際の対応が新たな問題として注目されている.国内外の学会では,インプラント受療患者本人や介護者が口腔内清掃を容易に行えるように,初期介入としてインプラント体の上部構造の維持様式を固定性(ブリッジタイプ)から患者可撤性(義歯タイプ)に変更するといった補綴的介入が望ましいと提案されている. しかしながら,実際の臨床現場では補綴的介入を受け入れる患者は少ないのが現状である.その原因として,インプラント上部構造に対して補綴的介入を行った際に生じる心理的変化や咀嚼機能を代表とする機能的変化を示すエビデンスの不足が挙げられる.そのため,本研究では要支援・要介護高齢者の口腔インプラントへの補綴的介入によって生じる心理的変化および機能的変化を明らかにすることを目的として以下の研究を行った. 2020年度の研究として,9歯以上の欠損に対して固定性上部構造を装着している1名の被験者に対し可撤性補綴装置を製作し固定性と可撤性それぞれに関しての心理状態および咀嚼機能を評価した.2019年度と合わせ被験者は5名となった。次年度も引き続き被験者を募り同様の研究を実施する予定である
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
今年度はCovid-19の影響もあり,被験者の募集が困難であったため当初の計画より研究が遅れている.
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き,固定性インプラント上部構造を装着した患者のサンプリングを行う.また,これまでに得られた研究データの分析を行い国内外の学会において発表し,口腔インプラント治療に造詣の深い国内外の研究者との討議を経て,論文作成をすすめる予定である.
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Causes of Carryover |
今年度に予定していた調査・研究の被験者が研究計画より少なかったため次年度使用額が生じた.次年度も引き続き,被験者のサンプリングを行い可撤性補綴装 置作製に必要なインプラント補綴用パーツおよび機能測定に必要となる検査物品の購入に使用する予定である.
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