2020 Fiscal Year Research-status Report
腸内エコシステムの観点からのフレイルの病態理解と早期バイオマーカーの探索
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19K19128
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
徳本 佳奈 岡山大学, 大学病院, 医員 (40837126)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 要介護高齢者 / フレイル / 腸内エコシステム / 16SrRNA解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、要介護高齢者を対象に糞便と唾液の採取を行い、栄養状態の変化と腸内および口腔内細菌叢との関連を前向きに調査する。 本年度は、昨年度にベースライン調査を行なった対象者22名の糞便検体の16SrRNA解析を行なった。主成分解析を行い、各診査項目との相関を調査した。また、Family別、Order別に階層的クラスター解析を行った。 昨年度に研究協力を得た対象者の12ヶ月後の追跡調査を行なった。ベースライン時の対象者22名のうち、4名が死亡により脱落したため、18名に対して検体採取および、臨床診査を行なった。追跡期間中に死亡した4名のうち、3名はベースライン時に低栄養状態(BMI<18.5)であった。ベースライン時に栄養状態良好(BMI≧18.5)であった高齢者13名のうち,追跡調査時に低栄養状態になっていた高齢者は1名であった。また、新たに研究参加に同意を得た、新規対象者6名(平均年齢87.2±11.0歳、女性6名)のベースラインデータおよび検体を収集した。新規対象者6名のうち、栄養良好高齢者は3名、低栄養高齢者は3名で、平均BMIは、それぞれ25.1±5.3、16.4±0.3であった。現在は、追跡調査時に採取した検体の16SrRNA解析を行なっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は、次世代シークエンサーを用いた16SrRNA解析を行い、その結果を基に、低栄養高齢者と栄養良好高齢者の腸内細菌叢構成の差異を比較する予定であった。また、ベースライン調査を行なった対象者に対して追跡調査を行う予定であった。 予定通り対象者22名の細菌叢解析を行い、主成分分析ならびに階層的クラスター解析を行なった。また、ベースライン時の対象者18名に対して追跡調査を達成している。現在は、解析結果の考察ならびに、追跡調査時の検体解析を行なっており、順調に進んでいると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
1. 次世代シークエンサーを用いた16SrRNA解析にて解析した結果を基に、細菌叢系統的比較解析(UniFrac法)を行い、低栄養高齢者と栄養良好高齢者の腸内細菌叢構成の差異(UniFrac距離)を確認する。さらに、細菌叢を構成する各属、各門の構成比率を算出し、低栄養高齢者の腸内細菌叢に有意に、より優勢な菌属を明らかにする。 2. 引き続き低栄養/栄養良好高齢者を追跡し、自然唾液および便を採取し、臨床診査を行う。そして、1と同様の方法で口腔内・腸内細菌叢の解析を行い、経時的変化を把握する。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルスの影響で、追跡調査を行う時期が遅くなったため、今年度行う予定であった16SrRNA解析を行うための経費を次年度に使用することとなった。
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Research Products
(1 results)