2022 Fiscal Year Research-status Report
NDB(レセプトデータ)を用いた難病患者の疫学調査の手法開発と治療実態の把握
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19K19464
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
久保 慎一郎 奈良県立医科大学, 医学部, 非常勤講師 (20833809)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 副作用 / レセプト / 添付文書 / 発現率 |
Outline of Annual Research Achievements |
難病患者の副作用の定義化について、感染症の発生を抗菌薬の処方をアウトカムとして検証し、添付文書と比較したところ、添付文書より多い結果となった。こちらは予防的服薬等が考えられ、抗菌薬の処方が必ずしも感染状態と示すことが難しいことが推察された。 一方、腎疾患の発生率については疾患の定義がすでに精緻化されていることもあり、発生率は一定の近似値が得られた。ただし、難病の発症時期や他の薬剤の投与を考慮して分析されているわけではなく、一定の交絡が存在する可能性は否定できない。 このように、疾患定義がされている病名情報との突合は一定の発症率が算出可能であると考えられるが、症状をベースとする場合はより精度の高い情報の共有が必要であるということが分かった。さらなる合併症検知のために診療行為や特定器材に拡大し検討する必要があると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初5つの副作用検出を想定していたが、症状の定義づけに非常に時間を要するほか、新型コロナウイルス感染症の影響で研究の計画に支障をきたしており、専用ワークステーションで分析する必要があり、2つの症状・病名までしか検証することができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
今後はすでに着手している残りの副作用(3症状)について疾患定義を作成し、発症率を検証していく。研究データについては、データの抽出に関して、協力を得る等、必要な分析の支援をいただき活用していきたい。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の対応に基づき研究が予定通り進んでおらず、延長する必要があったことから次年度に繰り越し研究を進める必要があるため。
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