2023 Fiscal Year Research-status Report
NDB(レセプトデータ)を用いた難病患者の疫学調査の手法開発と治療実態の把握
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19K19464
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
久保 慎一郎 奈良県立医科大学, 医学部, 非常勤講師 (20833809)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | NDB / 難病 |
Outline of Annual Research Achievements |
難病患者の副作用の定義化について、より詳細な定義化のために、腎障害について腎不全の程度によって検証を行った。情報は診療行為と特定器材を用いて行った。 診療行為については、透析導入に有用な加算を対象とし、腎不全の程度は透析の有無のほか、疾患名、特異的な内服薬を対象とした。 添付文書上の発症率と比べると、結果にばらつきがあり、特に慢性腎不全の発症状況が特段高く出現した。理由としては、添付文書上の患者の副作用の出現件数のカウント方法と、悉皆性の高いNDBの集計ではその定義が異なることから、特異的な副作用以外も拾ってしまったことが考えられた。 また、疾病別の発症率については、学会のガイドラインとも照らし合わせて、その基準に合致しているのか確認が必要であると考えられる。特に採血データにおいては腎機能を図るうえで重要であり、レセプト病名の限界が考えられた。 今後は、採血データとの関連や、副作用を確認できるものとできないものの分類、将来的な活用方法について一定の提言を示す必要が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
すでに文部科研で必要な期間を超過している。これは、新型コロナウイルスの影響により、当初2年間は専門のデータ分析所に赴くことが困難であることに起因する。 現在においても、転居等でデータ分析を行う環境が物理的に遠い状況であり、研究が円滑に進まない理由となっている。
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Strategy for Future Research Activity |
できるだけ定義やSQLなどのクエリを専用の研究室で行わなくてもいいよう、外製し、研究室で行う際の作業負担を軽減する。また、分析にあたって必要な軽量なクエリを開発し、結果を短時間で得られるように工夫する。
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Causes of Carryover |
研究の遅延が発生しており、当初の研究計画より大幅に延長し、研究を行っているため。
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