2022 Fiscal Year Research-status Report
口腔粘膜の炎症性疾患に対する半夏瀉心湯含嗽液と粘膜保護剤による併用療法の開発
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19K19616
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
安田 卓史 東京医科大学, 医学部, 兼任講師 (80599374)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 口腔粘膜炎 / 半夏瀉心湯 / 粘膜保護剤 / 漢方薬 |
Outline of Annual Research Achievements |
口腔粘膜炎に対する漢方薬、半夏瀉心湯と粘膜保護剤エピシルの併用によって相乗効果を引き出せるか、また、他の口腔粘膜の炎症性病変の治療にも応用できるかを下記3種の研究により検討することとした。 1ラットの口内炎モデルを用いた基礎研究 2頭頸部癌化学放射線療法中の患者に対する臨床研究 3口腔扁平苔癬に対する臨床研究 令和元年度は口腔粘膜炎に対する漢方治療効果の周知のため『特集 歯科と漢方 難治性口腔粘膜疾患と漢方、漢方と最新治療 Vol.28 N0.4 p333-339 2019 安田卓史』に臨床での口腔粘膜炎に対する半夏瀉心湯の使用効果についての解説を執筆した。また、上記研究項目《1ラットの口内炎モデルを用いた基礎研究》の ラットの口腔粘膜に対する酢酸処理による口腔粘膜炎モデルを作製し、エピシル群、半夏瀉心湯群、半夏瀉心湯→エピシル群、対照群(酢酸処理のみ、麻酔のみ の偽処置のみの2群を設定)について比較する研究の倫理委員会への申請準備をおこなった。頭頸部癌化学放射線療法(CDDP+Rad.)前の症例で同意が得られた者を対象とし、エピシル群、半夏瀉心湯群、半夏瀉心湯→エピシル群について比較検討する、コロナ禍において計画は停滞している。《2頭頸部癌化学放射線療法中の患者に対する臨床研究》とOLPと確定診断された症例を対象とし、半夏瀉心湯群、半夏瀉心湯→エピシル群について比較検討する、《3口腔扁平苔癬に対する臨床研究》についてはコロナ禍による進行予備研究として臨床効果を集積する予定であったが、コロナ禍による患者の受診控え、勤務環境の制限などにより症 例数の蓄積は停滞しているため、よって《1ラットの口内炎モデルを用いた基礎研究》のみに研究を絞り、準備を進めた。よって、成果の発表には至っていない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
遷延するコロナ禍における社会情勢の影響を受け、昨年度と同様、全ての項目において著しく研究計画に遅れを来している。
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Strategy for Future Research Activity |
1ラットの口内炎モデルを用いた基礎研究2頭頸部癌化学放射線療法中の患者に対する臨床研究3口腔扁平苔癬に対する臨床研究のうち、1のみに研究を絞って進めることを検討している。
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Causes of Carryover |
コロナ禍による研究の進行が著しく停滞しているため次年度使用が生じた。 動物実験等の諸経費としての物品費1,400,000円、旅費500,000円、論文化などに伴う諸経費として615,106円の使用を計画している。
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