2021 Fiscal Year Annual Research Report
小児期スポーツ外傷のギプス固定による骨脆弱化の予防を想定したアプローチ法の開発
Project/Area Number |
19K21518
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Research Institution | Tokoha University |
Principal Investigator |
中井 真悟 常葉大学, 健康プロデュース学部, 助教 (10825540)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | bone structure / hindlimb immobilization / electrical acupuncture / three point bending test |
Outline of Annual Research Achievements |
本概要では「前半→後半:数字」のように省略して記載する。(CO→CO:①、IM→CO:②、IM→CO+EA:③、IM+EA→CO:④、IM+EA→CO+EA:⑤、IM+EA→EX:⑥) 骨量低減後に低強度のメカニカルストレスを付加すると骨量の回復に寄与することが報告されており、本研究では⑥が該当する。この⑥と同様のStiffness値を示した⑤は、通常荷重に付加して通電刺激を施した。通常荷重のみの④でも強度は維持されているものの、⑤には及ばない。さらに、First periodに不動処置のみの②、③よりも、不動期間に通電刺激を施した④、⑤の方が高値を示している。これは、通電の介入時期が骨の硬性に影響を及ぼす可能性を示唆するものである。また、Deformation値は通常発育に伴って低値を示すが、②のみ高値であった。他の群はいずれかの時期に通電を施しており、通常、骨代謝の低下によって硬性が上がって弾性は低下するが、通電刺激が骨代謝への影響が示唆される。StiffnessとDeformationの積であるStrengthは通常飼育である①に次いで、⑤が高値を示していた。このことから、固定から自重をかける期間まで通電刺激を加療することによって骨量減少からの回復が早まることが推測される。通常、皮質骨表面の破骨細胞によって吸収窩が形成され、骨表面の骨芽細胞により骨が添加されるため滑沢となるが、不動状態では破骨細胞が活性化して骨表面に陥凹を形成する。本研究の③、④、⑤を比較すると、④の骨表面に凹凸が多く、⑤が滑沢であった。この陥凹に応力が集中して骨折の起点となることから、骨表面の構造の違いが骨強度に影響したことが推測される。
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