2019 Fiscal Year Research-status Report
Establishment of cultural astronomy: Acceleration and integration of arts and sciences on cultural heritage, astronomical phenomena, and mathematical understanding
Project/Area Number |
19K21621
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Research Institution | Osaka Institute of Technology |
Principal Investigator |
真貝 寿明 大阪工業大学, 情報科学部, 教授 (30267405)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鳥居 隆 大阪工業大学, ロボティクス&デザイン工学部, 教授 (00360199)
塚本 達也 大阪工業大学, 工学部, 准教授 (10350480)
米田 達郎 大阪工業大学, 工学部, 准教授 (30454557)
松浦 清 大阪工業大学, 工学部, 教授 (70192333)
横山 恵理 大阪工業大学, 情報科学部, 講師 (70781425)
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Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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Keywords | 天文学・天文学史 / 美術・美術史 / 文学・文学史 / 科学・科学史 / 文理融合 |
Outline of Annual Research Achievements |
「天文文化」をキーワードにした文理融合研究を進め,広く社会へ還元することが本研究の目的である.令和元年(2019)7月に本研究申請の採択を受け,ただちに,目的や方向性をアナウンスし,研究活動を公開するホームページを開設し,随時更新して社会への発信体制を整えた. 研究方針や戦略を広く議論するための研究会を企画した.初回は,(これまでの研究会を継承して)第18回天文文化研究会と銘打ち,10月26日-27日に大阪工業大学梅田キャンパスにて実施した.招待講演者2名を含み20名の方の参加を得た.また,本研究課題の研究分担者も研究の現状についての報告を行った.資料等はホームページに記録している.研究会は2020年4月にも開催する準備を進めていたが,コロナ感染症拡大予防のため中止せざるを得なかった. 研究成果は,論文発表1,研究発表2(上記研究会は除く),一般向け講演・講義18,専門書翻訳出版1,雑誌への寄稿1などとなっている.また,研究発表の方法として,個々の研究についての論文とは別に,この分野の把捉となる本(仮題「天文文化研究」)を思文閣出版より出版することになった.賛同された20数名の研究者には2020年度中に原稿提出・初校終了までのスケジュールにて進めることで内諾を得ている. 社会への成果還元については,個々の研究分担者が講演会や出張講義・解説文掲載などで多方面に展開しているが,本研究成果を最終年度には企画展として展示することを目標に準備を進めている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画通り,研究会を開催し,各研究分担者は文献調査・文化財調査などを進め,当面の研究成果発表の出版計画も策定した.実際の論文出版には至っていないため,評価は「おおむね順調」のレベルと言える. また,研究テーマとして,新たな文化財複製に取り組むことになった.例えば,中世ヨーロッパで作られた天体観測用のアストロラーベや計算尺などを3Dプリンタやレーザーカッターなどで復元する取り組み等も進めている.複製品を制作する過程にて,歴史的な背景調査も進み,各分担者の得意分野の相乗効果が発揮されている.
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Strategy for Future Research Activity |
申請時の研究計画に,文化財複製の研究テーマを加え,年次計画通りに推進していく.また,社会への成果還元の場として,近隣のプラネタリウム・博物館・科学館等との企画も始める.最先端天文学とのリンクを含め,本研究の試みが継続的になされる方策も打ち出していく予定である. 懸念されるのは,新型コロナ感染症拡大防止のため,研究会の開催・参加やフィールドワークの制限などが継続されることである.本研究課題で開催する研究会については,リモート接続による可能性なども検討して対応したい.
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Causes of Carryover |
令和元年度後半に,新型コロナ感染症拡大防止のため,多くの関連する学会や研究会が中止となった.本研究課題でも,春に2回目の研究会を企画していたが,中止せざるを得なかった.令和2年度に計画する研究会では招待講演者を増やしたり,フィールドリサーチを増加させるなど,多方面での成果がより得られるように配分を考えていく.
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Research Products
(6 results)