2019 Fiscal Year Research-status Report
Development of tracheal stents made from new biodegradable Magnesium alloy
Project/Area Number |
19K22654
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
内田 広夫 名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (40275699)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
花田 幸太郎 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 上級主任研究員 (00357790)
城田 千代栄 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (20378194)
田井中 貴久 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院講師 (30378195)
田中 裕次郎 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (90382928) [Withdrawn]
檜 顕成 名古屋大学, 医学系研究科, 特任教授 (90383257)
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Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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Keywords | 気管内ステント / マグネシウム合金 / 生分解性金属 / 気管軟化症 / 気管狭窄 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度では、マグネシウム合金製気管内ステントの細胞毒性試験を行い、生体適合性を評価し、毒性はほとんどないことを確認した。現在、体内模擬環境での分解動態を検索するため、人工血漿に浸漬し、ICP 質量分析装置による抽出金属の分析、走査電子顕微鏡/元素マッピングによる腐食産物の同定、拡張把持力の経時的推移などを評価している。より最適なものを作成するために動物実験などの結果も踏まえて、花田幸太郎がマグネシウム合金の改良、気管ステントの改良を進める。2019年度はラットを用いて、マグネシウム合金製気管内ステント留置術および短期飼育実験を行った。 有効・安全性を検証する。ラットの気管内に気管支鏡を用いてステントを留置後、 3週間、6週間で観察を行ったところ、ステントは迷入せずにきれいに気管内に留置されていた。その後肺炎などの呼吸器合併症は見られず、そよそ80%の生存率であった。死因は現状ではわからないため、精査している。現在μCTを撮影しているところである。採血により炎症反応や、肝機能・腎機能障害、血中Mg 濃度の上昇がないことを確認した。経時的に犠牲死させ、出血や肉芽形成を観察している最中である。気管の病理組織学的評価を行い、ステント周囲組織の炎症を確認しているが強い炎症は見られていない。摘出したステントは、走査電子顕微鏡/元素マッピングによる腐食産物の同定を行う予定となっている。残存ステントの定量評価、拡張把持力の評価はまだ行われていない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2019年度では、マグネシウム合金製気管内ステントの細胞毒性試験を行い、生体適合性を評価し、毒性はほとんどないことを確認した。現在、体内模擬環境での分解動態を検索するため、人工血漿に浸漬し、ICP 質量分析装置による抽出金属の分析、走査電子顕微鏡/元素マッピングによる腐食産物の同定、拡張把持力の経時的推移などを評価している。より最適なものを作成するために動物実験などの結果も踏まえて、花田幸太郎がマグネシウム合金の改良、気管ステントの改良を進める。2019年度はラットを用いて、マグネシウム合金製気管内ステント留置術および短期飼育実験を行った。 有効・安全性を検証する。ラットの気管内に気管支鏡を用いてステントを留置後、 3週間、6週間で観察を行ったところ、ステントは迷入せずにきれいに気管内に留置されていた。その後肺炎などの呼吸器合併症は見られず、そよそ80%の生存率であった。死因は現状ではわからないため、精査している。現在μCTを撮影しているところである。採血により炎症反応や、肝機能・腎機能障害、血中Mg 濃度の上昇がないことを確認した。経時的に犠牲死させ、出血や肉芽形成を観察している最中である。気管の病理組織学的評価を行い、ステント周囲組織の炎症を確認しているが強い炎症は見られていない。摘出したステントは、走査電子顕微鏡/元素マッピングによる腐食産物の同定を行う予定となっている。残存ステントの定量評価、拡張把持力の評価はまだ行われていない。現在長期観察中であり、また標本の出来上がりを待っているところであるが、金属を含んだ標本のため、かなり時間がかかることは以前よりわかっており、計画通り進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
2019年度では、マグネシウム合金製気管内ステントの細胞毒性試験を行い、生体適合性を評価し、毒性はほとんどないことを確認した。現在、体内模擬環境での分解動態を検索するため、人工血漿に浸漬し、ICP 質量分析装置による抽出金属の分析、走査電子顕微鏡/元素マッピングによる腐食産物の同定、拡張把持力の経時的推移などを評価している。より最適なものを作成するために動物実験などの結果も踏まえて、花田幸太郎がマグネシウム合金の改良、気管ステントの改良を進める。2019年度はラットを用いて、マグネシウム合金製気管内ステント留置術および短期飼育実験を行った。 有効・安全性を検証する。ラットの気管内に気管支鏡を用いてステントを留置後、 3週間、6週間で観察を行ったところ、ステントは迷入せずにきれいに気管内に留置されていた。その後肺炎などの呼吸器合併症は見られず、そよそ80%の生存率であった。死因は現状ではわからないため、精査している。現在μCTを撮影しているところである。採血により炎症反応や、肝機能・腎機能障害、血中Mg 濃度の上昇がないことを確認した。経時的に犠牲死させ、出血や肉芽形成を観察している最中である。気管の病理組織学的評価を行い、ステント周囲組織の炎症を確認しているが強い炎症は見られていない。摘出したステントは、走査電子顕微鏡/元素マッピングによる腐食産物の同定を行う予定となっている。今後は残存ステントの定量評価および拡張把持力の評価を行っていく。次に家兎の気管軟化症モデルとして第二から第四気管輪に縦切開を加え、ステントの有無で呼吸状態の評価を長期的に行う。気管内の状態を新生児用気管支ファイバーにより観察して有効性を評価し、臨床応用の可能性を評価し、非臨床POCへの過程を決定する。
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Causes of Carryover |
Covid19によるパンデミックにより国内、国際学会が中止となり、旅費、人件費に未使用があったが、今後は学会での発表などで使用する。また、気管ステントのさらなる工夫により費用が一部軽減されたが、今後の改良、実験に使用する。
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