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2020 Fiscal Year Research-status Report

神将形図像の転用、継承の研究

Research Project

Project/Area Number 19K23007
Research InstitutionKobe University

Principal Investigator

田中 水萌  神戸大学, 人文学研究科, 人文学研究科研究員 (70844984)

Project Period (FY) 2019-08-30 – 2022-03-31
Keywords神将形図像 / 仏画
Outline of Annual Research Achievements

絵画作品において、新たに制作する際にその作品上に、過去の作品からの構図や図像の引用、転用が行われ、図像が継承されるということが多くの先学によって指摘される。このことをふまえ、仏画や絵巻に描かれた天部などの神将形図像において、その「形」のみに着目し、異なる尊格間における図像の転用関係を見出すことで、図像の意味や伝来の継承を目的とせず、その「形」のみが型紙のように扱われていた可能性を探る。
本研究においては仏画上の本尊の周辺に描かれている四天王や二十八部衆、十六善神、十二神将等の天部の尊格のうち、人形および鬼形で武装した尊格を神将形として取り扱い、これらの諸尊間において、尊像名に関わらず異なる尊格間で図像の転用・継承が行われていたことを明らかにすることを目的とする。
具体的な作業として、多くの図像の比較検討を行っていく。このため本年度においては、前年度に引き続き、資料収集を目的とした調査を行った。文献写真図版等の資料をはじめ、奈良国立博物館「辟邪絵」栴檀乾闥婆幅、細見美術館「千手観音二十八部衆像」、奈良・達磨寺「玄奘三蔵十六善神像」、奈良・薬師寺「釈迦十六善神像」四幅、香雪美術館「釈迦十六善神像」「千手観音二十八部衆像」の実見を伴う調査を実施した。収集した図像は先行研究をもとに整理し、各図像を比較することによって検討を進め、先行研究では指摘されていなかった点を見出すなど新たな知見を得た。
次年度においても引き続き調査を実施し、資料を多く集めることでより研究の精度を高めたい。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

資料収集や実見をともなった作品調査の実施を、情勢を鑑みて1部見送ったために当初の計画よりも遅れている。

Strategy for Future Research Activity

図書資料等の収集、および前年度の調査結果をさらに検討することに努めつつ、状況をみて調査の範囲を広げ、より多くの作品について検討していきたい。

Causes of Carryover

新型コロナウイルスの蔓延につき、予定していた国内外の調査を1部取りやめたために次年度使用額が発生した。状況を鑑みつつ、国内調査を実施するほか、文献や写真図版などの資料の収集に使用する。

  • Research Products

    (1 results)

All 2021

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)

  • [Journal Article] 十六善神を中心とした神将形図像の検討2021

    • Author(s)
      田中水萌
    • Journal Title

      美術史論集

      Volume: 21 Pages: 219-232

    • DOI

      10.24546/81012550

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2021-12-27  

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