• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2020 Fiscal Year Research-status Report

残響下の時間長知覚が音韻識別に与える影響

Research Project

Project/Area Number 19K23083
Research InstitutionSophia University

Principal Investigator

大澤 恵里  上智大学, 理工学部, 研究員 (40845351)

Project Period (FY) 2019-08-30 – 2022-03-31
Keywords音声知覚 / 残響環境 / 非母語の知覚
Outline of Annual Research Achievements

2020年度には、前年度に行った実験結果について分析し、論文を作成した。研究実施計画では2020年度に研究成果の発表を計画しており、実験結果が評価に値すると判断したため国際誌へ投稿した。実験結果の分析に際しては、これまでの自身の研究で使用してきた手法ではなく、汎用性が高い統計手法の使用に切り替えた。本研究を国内外に広く公表し、評価してもらうという目的を果たすための変更であった。その結果、投稿した論文は条件付き採録とされ、現在査読を受けている。投稿先の論文誌(Speech Communication)は言語学分野では世界的に有名な論文誌のため、本研究を世界中の研究者に知ってもらう機会になるとして意義深いと考える。
さらに、上記の実験の結果を受けて追加実験を行った。本研究には母語話者と非母語話者の残響下における音声知覚を比較するという目的があったが、これまでに行ってきた実験では母語話者のデータが少なく、統計的に意義のある比較を行うことができなかった。そのため、母語話者のデータを追加で収集し、統計分析をかけるに足るデータ数を収集することができた。上記の論文にもその分析結果を載せることができ、論文の説得力を増すことができたと考えている。
本研究はニュージーランドのオークランド大学との共同研究で行われており、オークランド大学の設備を使用した実験を行ってきた。しかし、海外渡航ができない状況で日本国内でも同等の実験を行える設備の導入を検討している。申請者の所属先にもオークランド大学と同等の設備を導入し、日本国内でも実験を行えるようにするために、共同研究者との議論を重ね、設備の概要を習得している過程にある。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

2020年度も複数の実験を行う予定であったが、新型コロナウィルス感染拡大の影響で、共同研究先のオークランド大学へ赴くことができず、実験が行えなかった。そのため、2020年度に計画していた実験とその結果の発表を行えていない。
当初の計画では2019年度と2020年度に研究成果を発表することが計画されており、研究の前半部分の発表は条件付き採録という結果になったので、前半部分については概ね計画通りに進んでいると判断できる。
2021年度には当初2020年度に計画されていた実験を行う予定であり、既に共同研究先と議論を重ね、7月頃までの実験実施を目標に準備を行っているので、このまま実験を行えれば、当初に予定していた計画からの遅れも取り戻せると考える。

Strategy for Future Research Activity

2021年度の7月頃の実験実施を目指している。オークランド大学にある実験設備を申請者の現在の所属先にも構築する予定で、関係者との議論を重ねている過程である。当該設備が構築できれば、精度の高い実験が可能になり、国内外に発信する価値のある研究を行うことができると考えている。実験内容は2019年度の実験では明らかにできなった項目を重点的に調査する予定である。具体的には、ある残響環境への曝露時間の長さによって、残響下における時間長の知覚にどのような影響があるのかを調査する。先に行った実験では曝露の有無の影響を調査し、曝露時間の長さの影響は調査しなかったため、今後明らかにしていく予定である。

Causes of Carryover

新型コロナウィルス感染拡大の影響で海外渡航ができず、さらに国内での実験にも制約ができ、計画していた実験が行えなったため当該助成金が生じた。
2021年度には新設備の導入や複数の実験実施を計画しているので、それらに使用する計画である。特に新設備の導入は日本国内で精度の高い残響下知覚の研究を行うためのもので、機材の運搬から組み立てまで時間と人員を必要とする作業だと考えられるため、その作業にかかる経費に使用したいと考えている。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Int'l Joint Research (1 results)

  • [Int'l Joint Research] オークランド大学(ニュージーランド)

    • Country Name
      NEW ZEALAND
    • Counterpart Institution
      オークランド大学

URL: 

Published: 2021-12-27  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi