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2019 Fiscal Year Research-status Report

実験的手法を用いた公務員志望者のリスク選好に関する研究

Research Project

Project/Area Number 19K23167
Research InstitutionFukushima University

Principal Investigator

林 嶺那  福島大学, 行政政策学類, 准教授 (60846236)

Project Period (FY) 2019-08-30 – 2021-03-31
Keywords人事行政 / 行動行政学 / 行政管理 / 人事管理
Outline of Annual Research Achievements

本研究の目的は、①行政学において概括的に理解されてきたリスク選好概念を、経済学や心理学の知見を組み込みつつ分類すること、②分類された各リスク選好を実験やアンケートの手法を用いて抽出すること、③抽出されたリスク選好の構造を公務員志望者と民間企業志望者の間で実証的に比較すること、の三点に集約される。本研究計画の1年目にあたる2019年度は、①のリスク選好概念の整理と、②に関するリスク選好の抽出方法の検討を行うとともに、2020年度における③の実施に向けた準備を整えた。
①については、文献調査を行い、リスク選好概念は行動科学の最も重要な基礎の1つであるにも関わらず、心理学と経済学で異なる捉えられ方をしていることが分かった。リスク選好は伝統的に、心理学では、自分自身や他者への潜在的な損失ないし害を招く活動に関与する傾向として、経済学においては、同じ期待値を有する選択肢の中で、潜在的な結果の分散に関わる選択傾向として定義されていた。また近年、経済学においては、分散以外の分布の形状(尖度や歪度)に注目する新しいリスク概念に注目が集まっていることも確認した。
②については、リスク選好の様々な抽出法を整理した。心理学では陳述的測定(stated measurement)、経済学では行動的測定(behavioral measurement)が基本であるが、研究者間で必ずしも抽出方法について見解の一致が見られていないことが分かった。したがって、様々な抽出法を用いた総合的な分析が求められることが分かった。
③については、当初想定したよりも公務員志望者や民間志望者のサンプルを集めることが難しいことが分かった。そこで、オンライン調査会社と協力しつつ、実際の公務員と民間労働者の比較を行うことに予定を変更した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

【研究実績の概要】で述べた①から③という研究課題を研究計画期間全体で実現するために、研究期間の1年目において求められる作業を概ね順調に遂行した。すなわち、①②の完了と③の準備作業の遂行である。したがって現在までの研究進捗状況は「おおむね順調」と評価できる。

Strategy for Future Research Activity

研究期間の1年目にあたる2019年度にデータ収集の準備を整えた。研究最終年度である2020年度にはオンライン調査会社に依頼の上、実際にデータを収集し、その分析を実施する予定である。その成果の一部は、2020年度末以降の研究会報告等において公表する。

Causes of Carryover

2020年度に大規模なオンライン調査を予定している。この調査において概ね100万円程度の支出を予定している。したがって、2019年度の支出を抑え、2020年度予算にその剰余分を充当する必要があった。

Research Products

(1 results)

All 2019

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] Dishonesty and Future Public Servant's Identity2019

    • Author(s)
      小島健・鶴田まなみ・林嶺那・森川想
    • Organizer
      第2回実験・調査実施前の研究報告会(行動経済学会)

URL: 

Published: 2021-01-27  

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