2020 Fiscal Year Research-status Report
美術教師のライフコース研究ー「教師性」と「作家性」の融合に注目してー
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19K23350
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Research Institution | Aichi Shukutoku University |
Principal Investigator |
阿部 めぐみ (久保田めぐみ) 愛知淑徳大学, キャリアセンター, 助教 (50845807)
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Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2022-03-31
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Keywords | キャリア / ライフコース |
Outline of Annual Research Achievements |
令和二年度は、本務先であるキャリアセンターにて、感染症拡大の影響によって現在の大学生の就職活動状況が大きく変わっていく状況を目の当たりにした。「好きなことを仕事にすべきか」「お金を稼ぐことを優先的に考えるのか」といった「仕事選びの際に何を大切にしながら選択したら良いのか」といった学生の迷いを実感してきた。 本研究は「教師を目指す非養成系大学出身の学生が自身の専攻の学びと教職の世界を結びつける際のモデルを示す」ことを目的としてきたが、教職を目指す学生の意識の中にも「教職に就くべきか、就職すべきか」という迷いがある。「教職に就いた時に自分の力がどのように発揮できるのか」だけではなく、「自分の専攻をどのように客観的に捉え、将来と結びつけることができるか」と考えることが、教職を含めた仕事選択の際に必要になると分かってきた。 そのため、調査対象者のワークキャリア・ライフキャリアの両者を捉え、自分の専攻である美術を人生にどのように活かしてきたのか、また今後活かそうとしているのか、という視点も含めて調査を行うこととした。 令和二年度は調査データの収集に注力したが、感染症拡大の影響で、延期や中止となることが多かった。彫刻家、銅版画作家、アクリル画作家(2名)のインタビューを行ったが、多くのインタビューデータの収集が難しい状況にある。オンラインを使ってのインタビューを希望しているが、調査対象者の協力を得られないケースもある。当初は東京都の調査対象者を中心に考えていたが、愛知県での調査に切り替えて調査を進めようと検討している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
調査データの収集が全体的に遅れている。今後オンラインでのインタビューが実施できるよう、調査対象者を募る予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
感染症拡大の影響にもよるが、8月までにはなるべく多くのインタビューデータを収集したいと考えている。また、同コミュニティから調査対象を募集すると、作家業以外に仕事をしている職場(校種)が重なってしまうため、様々な教育現場で働いている作家に協力依頼をしていくことが課題である。
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Causes of Carryover |
東京都での調査対象者を想定していたが、調査に出向くことができなくなってしまったため、旅費の支出が予定より少なくなっている。その代わりにオンライン対応での機材準備のため、物品費が予定を超えている状況である。 令和三年度は、愛知県、東京都ともに少なくとも8名程の調査対象者のインタビューを予定している。謝金として4万~5万、出張費10~13万、データ起しの人件費として10万程度、残りは文献調査の際に必要な書籍や物品に使用する予定である。
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