2020 Fiscal Year Research-status Report
Development of training method using robot walker for people with incomplete spinal cord injury
Project/Area Number |
19K23602
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
長谷川 隆史 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 助教 (00849945)
|
Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2022-03-31
|
Keywords | 脊髄損傷 |
Outline of Annual Research Achievements |
ロボティクス技術を用いた歩行リハビリテーション機器が臨床応用されているが、ロボット歩行器の有効性については十分なエビデンスが構築されていない。 この理由として、研究間で介助方法や介助量等のトレーニング法が標準化されておらず、作用機序や使用者観点での評価も包含した詳細な検討が不十分であるこ とが指摘されている。世界で初めて脊髄再生医療が薬事承認され、今後、不全脊髄損傷者が増加することが大いに予想される。 不全脊髄損傷者は歩行能力が健常 者よりも低下しており、残存機能が良好な者でも屋外歩行が自立に至らず、社会参加が困難となる場合がある。このため、歩行能力を向上させるための効果的な 歩行トレーニングの確立が期待されている。 本研究課題は、先行研究が極めて少なく、脊髄再生医療による増加が予想される不全脊髄損傷者を対象とし、ロボット歩行器のトレーニング法を筋電図解析も 含めた詳細な歩行分析と使用者観点での評価を基に確立し、介入効果を検証することを目的に行う。 本年度は昨年度に続き、歩行補助具の使用により屋内平地歩行が可能な不全脊髄損傷者を対象として、ロボット歩行器のトレーニング法を確立するための実験的横断研究を実施したが、新型コロナウイルス感染症の影響により、対象者の取り込みに難渋した。ロボット歩行器を用いた軽度の誘導刺激を行うことにより、歩行時の下肢筋活動の同時収縮が軽減する症例がみられた。抵抗刺激については一定した傾向がみられていないのが現状である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症の影響により、対象者の取り込みに難渋し、予定していた実験が思うように実施できなかったため。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後の推進方策としては、新型コロナウイルス感染症の感染状況を適宜確認し、感染状況が落ち着いたタイミングで積極的に対象者の取り込み、実験を実施してロボット歩行器のトレーニング法を確立する。トレーニング法の即時効果ならびに長期効果の検証も行う。
|
Causes of Carryover |
今年度は新型コロナウイルス感染症により研究が思うように実施できず、また、研究成果の発表を予定していた学会も中止となったため、次年度使用額が生じた。次年度使用額は研究成果を発表するための学会等の旅費として使用する計画である。
|