2021 Fiscal Year Research-status Report
日本紅斑熱における新たな媒介生物としてのヤマビルとその吸血被害の実態
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19K23972
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
山藤 栄一郎 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (30849542)
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Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2023-03-31
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Keywords | 日本紅斑熱 / ヤマビル / リケッチア / ヒル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、①ヤマビルからRickettsia japonica DNAの検出を試み、②本疾患の流行地域における、媒介生物による被害状況と、Rickettsia japonica抗体陽性率との相関を評価し、媒介生物の地理的クラスターの同定を試み、流行地域の効率的な疾病対策に役立てることを目的として施行したものである。 ①ヤマビル採集とRickettsia japonicaの検出:合計175匹のヤマビルを南房総で数カ所で採集した。そして、ヤマビルからRickettsia japonicaの検出を試みるために、千葉県衛生研究所でリアルタイムPCR検査を行い、ヤマビルからRickettsia japonicaの遺伝子検出を試みたが、検出することはできなかった。 ②住民の媒介生物への曝露とRickettsia japonica抗体陽性率の調査:千葉県勝浦市、大多喜町における住民検診、同県鴨川市の亀田メディカルセンターにおける人間ドック、の合計3箇所でヤマビルやマダニの被害状況に関するアンケート調査を同意の得られた人に対して施行した。その結果、勝浦市で293人、大多喜町で1072人、亀田総合病院で1021人から同意が得られ、アンケートを回収した。同様に、同意が得られた人の残血清を用いた各種ダニ媒介疾患の抗体価調査を実施した。同地域でのリケッチア感染症の病原体はOrientia tsutsugamushiとRickettsia japonicaによるものがほとんどであると考えられていたが、Rickettsia typhiの抗体価陽性率が高いことが今回の調査で新しく判明した。また、勝浦市と大多喜町において、ヤマビルの吸血被害は住民の2割以上で経験があることが調査からわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ヤマビルの採集は新型コロナウイルス感染症対応のため、追加での実施が困難であった。一方で、血清抗体価測定はすべて完了し、調査票の内容をデータクリーニングの上で解析を完了した。研究に協力頂いた医療機関や自治体に対して、それぞれ結果の報告を実施し、一般住民向けの啓発活動に用いるポスターを作成して配布した。現在、論文作成中である。
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Strategy for Future Research Activity |
血清抗体価調査の結果と住民への調査票の結果から、論文を作成する。
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Causes of Carryover |
論文作成、投稿が完成していないため。
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Research Products
(1 results)