2020 Fiscal Year Research-status Report
MMPやエクソソームによる心房細動進行の予測マーカーの探索
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19K23973
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
成川 雅俊 横浜市立大学, 附属病院, 指導診療医 (00845761)
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Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2022-03-31
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Keywords | 心房細動 / マトリックスメタロプロテアーゼ / マイクロRNA / カテーテルアブレーション |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、心房細動の進行と予後を予測するための新規バイオマーカーの探索と、心房細動進行を予防するための新規治療法の開発である。心房細動進行の予測がつくことにより、治療対象とすべき患者の選択にも役立ち、進行を予防する治療によって心房細動の根治がのぞめると考えられる。本研究では心臓の線維化という現象からヒントを得て、心臓線維芽細胞から分泌されるマトリックスメタロプロテアーゼと心房細動進行との関係に注目した。また近年注目されているマイクロRNAという、タンパクをコードするmRNAとは異なるタイプのRNAの解析を予定している。マイクロRNAに関する研究はがん研究の分野で始まったばかりであり、不整脈との関連についての報告はほとんどない。心房細動に関するバイオマーカーは発症に関する研究が多く、本研究のような心房細動の進行やアブレーション治療後の再発に関するものは稀であり、独自性も高いといえる。 以上を踏まえて、当該年度は心房細動に対するカテーテル治療を受けた患者から採取した血液サンプルを用いて、マトリックスメタロプロテアーゼの分泌量をメンブレンアレイによってスクリーニング的に測定した。心房細動の期間や治療抵抗性によって差が認められたマトリックスメタロプロテアーゼに関して、詳細な測定を予定している。また、心房線維化の進行やアブレーション治療後の再発と、マイクロRNAとの相関についても解析予定としている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
大学内の倫理委員会での承認を得て、心房細動の患者登録を開始し、現在までに53症例の登録が完了した。患者の同意が得られて登録された症例について、カテーテル治療の際に、血液サンプルを回収し、遠心分離によって血漿サンプルを分離回収して、凍結保存した。各症例の患者背景や臨床検査データ、治療後の成績についてまとめて、血液中のマトリックスメタロプロテアーゼの測定をメンブレンアレイによって行った。 マイクロRNAについては、マイクロアレイを用いたスクリーニングを予定していることから、測定を委託するメーカーの選定を行い、調整中である。新型コロナウイルス流行の影響で、参加登録や実験に多少の遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
マトリックスメタロプロテアーゼのスクリーニング検査によって、差が認められた成分に注目して、詳細なマトリックスメタロプロテアーゼの量をELISAシステムによって測定を行う。 マイクロRNAについても、比較対象とするサンプルを選定したうえで、外部検査機関にマイクロアレイによるスクリーニング検査を依頼する。有意な差がみられた項目については、個別に発現量の解析を行って、心房細動の臨床経過との比較検討を行う。 得られたデータは統計解析を行い、研究成果については学会および論文での発表を予定している。
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Causes of Carryover |
研究計画の遅れにより、次年度に解析を予定していることから、主に解析費用や学会費用などとして、使用を計画している。
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