2023 Fiscal Year Annual Research Report
外国人留学生に対する肥満実態とモバイル端末を用いた行動変容プログラムの開発
Project/Area Number |
19K24164
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
立山 由紀子 京都大学, 医学研究科, 特定助教 (20849971)
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Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2024-03-31
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Keywords | 肥満 / 大学生 / 外国人留学生 / 社会文化環境要因 / 多様性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、多様な社会文化背景を持つ青年層の肥満の実態や認識、および肥満に関連する社会・文化環境要因を明らかにし、その結果を踏まえた効果的な健康介入プログラムを開発することで、彼らの健康増進に資することである。具体的には、下記を実施予定である。 〇第Ⅰ相:多様な心理・社会文化的視点から、若年層の身体状況の実態を把握し、さらに肥満の認識および肥満に関連する社会・文化環境要因を探索するために、外国人留学生を対象に、出身国の肥満に関する認識や関連する文化・社会背景について質的インタビューおよび身体測定(BMI、体組成)を行い、出身地域毎の肥満に対する認識と持ち合わせる価値観・背景要因を明らかにする。 〇第Ⅱ相:第Ⅰ相の結果を踏まえて、スマートフォンアプリ等のモバイル端末を用いた、汎用性の高い肥満是正のための行動変容プログラムを開発し、外国人留学生を対象にその有効性を検証する。
第Ⅰ相研究として外国人留学生約21名に対して行った質的インタビュー調査において、肥満に関しては健康問題より体型をイメージすることが多い傾向にあり、「肥満であっても健康異常を指摘されるほどでなければ問題ない」「肥満も多様性の1つとして受け入れる」等、肥満について概ね肯定的な考えが多いことが明らかとなった。2023年度は、その得られた結果についての論文化の準備を進めた。第Ⅱ相研究については、第Ⅰ相研究で得られた結果を踏まえて、多様な社会文化背景を有する外国人留学生に適した健康教育プログラム(体重管理および生活習慣改善に向けた介入メッセージの作成等)の検討を行った。スマートフォンアプリでの介入メッセージの提供は計画通りに進まず、行動変容への有用性検証までには至らなかったが、本研究結果を次研究での行動変容プログラム開発に反映する予定である。
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