2019 Fiscal Year Research-status Report
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19K24338
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
北 直樹 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (30712153)
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Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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Keywords | コンピュータグラフィックス / デジタルファブリケーション / コンピューテーショナルデザイン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は組立・分解性を考慮した分割形状のデザイン支援手法を構築することである。特に、組立・分解性を保証しつつ、かつユーザの意図も反映した分割形状のデザイン支援手法について研究を行う。組立・分解が可能な幾何形状として幾何パズルが挙げられる。既存の幾何パズルは立方体など単純な形状が多いが、本研究では分割形状のデザイン支援に加え、幾何パズルの機構を一般化し、複雑な幾何形状の内部にパズル機構を生成する手法についても研究・開発を行う。これらの技術によって、手作業では製作が難しい、あるいは発想それ自体が困難なデザインの幾何パズル生成を支援する。提案手法は一般ユーザのオリジナルパズル創作支援や、空間認知能力を培う知育教材のほか、物理的セキュリティ向上の手段としても活用できる。
本年度は、重力を利用したパズルの一種である回転パズルのパズル機構の一般化を行い、任意形状物体を回転パズルに変換する手法、および当該パズルを安定的に解くためのサポート構造の生成手法を開発した。この際、単に既存の回転パズルの機構を一般化するだけでなく、セキュリティボックスのように任意物体内部の空間にものを収納できるようなパズル機構を提案した。また、ポリオミノやポリキューブパズルを対象として、ユーザが分割形状を制御可能な分割形状デザイン手法の構築を行った。これらの提案手法を用いて生成したパズルを3Dプリンタなどのデジタル工作機械を用いて製造し、実際に組立・分解可能であることを検証した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の研究計画通りに進展しており、「おおむね順調に進展している」と言える。
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Strategy for Future Research Activity |
現在までは主に組立・分解性を保証した形状分割手法についての研究を行っているが、今後は組立手順に焦点を当てた形状分割手法、最適化手法について研究を行う予定である。
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Causes of Carryover |
参加予定の学会が延期になったり、現地開催が中止となり、オンライン開催となったことで旅費その他の出費が当初予定より少なくなったため。また、学会開催が年度末であったため、次年度使用額が生じた。当該予算は次年度に延期になった学会参加費等に充てる予定である。
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Research Products
(5 results)