2023 Fiscal Year Annual Research Report
グラファイト質金鉱石のバイオハイドロメタラジーの学理
Project/Area Number |
19KK0135
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
笹木 圭子 九州大学, 工学研究院, 教授 (30311525)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三木 一 九州大学, 工学研究院, 准教授 (10706386)
金田 隆 岡山大学, 自然科学学域, 教授 (20243909)
GUO BINGLIN 九州大学, 工学研究院, 学術研究員 (60839588) [Withdrawn]
KONADU KOJO・TWUM 九州大学, 工学研究院, 学術研究員 (40873394) [Withdrawn]
Suyantara Gde・Pandhe・Wisnu 九州大学, 工学研究院, 特任助教 (70932367)
|
Project Period (FY) |
2019-10-07 – 2024-03-31
|
Keywords | グラファイト質金鉱石 / シアンフリー / チオ尿素 / 回収損失 / イオン交換樹脂 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度はグラファイト質金鉱石に特に向くシアンフリー抽出剤の検討を行った。強酸性条件下でのバイオ酸化により硫化鉱物から金粒子を単体分離させた。バイオ酸化は硫黄酸化菌と鉄酸化菌の混合菌が最終的な金回収効率が高くなった。バイオ酸化後の固体残差をそのまま強酸性条件下でにてチオ尿素で金を抽出した。この鉱石試料はシアン抽出すると、グラファイト質分へ吸脱着平衡が起き、再吸着を顕著に認め、金を完全回収できないが、チオ尿素抽出では約10時間以内に金を完全回収することができた。これを別の試料でも再現できた。抽出された錯体は、3桁高濃度の第二鉄イオンが共存している浸出液中にありながら、一般的な陽イオン交換樹脂によって定量的に回収できた。これより、未開発であるグラファイト質金鉱石に対して環境負荷の低い試薬で金を完全に抽出および回収できる方法を示し、画期的な技術となることが示唆された。 一方シアン抽出により金を回収する方法に対しては、最適なバイオ酸化の前処理条件は硫黄酸化菌と鉄酸化菌のほか好酸性有機物分解菌の混合系であった。炭素質は完全に溶解しないものの固相表面での変質がラマン分光法により認められ、結果的に金浸出効率を高めた。ただし、総合的にみると、上記のチオ尿素浸出が、速度の点でも、浸出率の点でも、再吸着が見られない点でも優っていた。
|
Research Products
(13 results)