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2020 Fiscal Year Research-status Report

長期間の重力変化に対するマウス骨格筋の適応メカニズム追究

Research Project

Project/Area Number 19KK0253
Research InstitutionMatsumoto University

Principal Investigator

河野 史倫  松本大学, 大学院 健康科学研究科, 准教授 (90346156)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 内田 貴之  徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 助教 (00803561)
芝口 翼  金沢大学, GS教育系, 助教 (40785953)
Project Period (FY) 2019-10-07 – 2022-03-31
Keywords骨格筋 / 高重力環境 / エピジェネティクス / ヒストン修飾 / ミトコンドリア
Outline of Annual Research Achievements

生体機能は、重力レベルそのものや、重力を受けその影響が蓄積した期間に依存して変化すると考えられる。重力が無い環境では廃用的に生体機能は低下する。逆に、重力環境に長く曝露された場合(加齢など)にも生体機能は低下する。高重力環境は、適正範囲内であれば生体機能の恒常性維持に効果的だが、過剰になると恒常性が破綻するのではないかという仮説に基づき、骨格筋における重力感受量が生体機能の恒常性およびその破綻にどのような寄与をするのか明らかにすることを目的とし研究を実施している。
2020年度は、2019年度に取得した筋サンプルの解析および本実験との比較研究であるマウスを用いた運動トレーニング実験を実施した。2019年度はマウスを用いた2週間の3G環境曝露を行い、我々の研究グループは中間広筋を取得した。組織化学解析の結果、3G環境曝露によって筋線維サイズの有意な低下が認められたが、タイプ分布、サテライト細胞数には変化がなかった。次に、本実験である4週間の3G環境曝露を想定し、同期間の走運動トレーニング実験を日本国内にて実施した。エピジェネティクスによる運動適応制御機構を調べるために、特定のヒストン修飾酵素に対する阻害剤を投与した場合の運動効果の変化についても検討した。1日30分・週5日の運動では筋線維サイズに影響はなかったが、阻害剤を投与して運動トレーニングを行った群では有意なサイズ低下が認められた。このヒストン修飾は運動に対する骨格筋の適応制御に重要な役割を果たすと考えられる。また、3G環境曝露による筋線維サイズ低下との関連も示唆される。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

新型コロナウイルス感染拡大のため、2020年度はヨーロッパでの実験実施はできなかった。先方(イタリアの共同研究グループならびに実験実施場所であるオランダ)においてもロックダウンや大学閉鎖などが長く続いており、実験そのものが止まっている状態である。したがって、2020年度は取得済みのサンプル解析ならびに国内における予備実験とその解析の実施に止まった。

Strategy for Future Research Activity

世界中でワクチン接種が進んでいるものの、2021年度の実験実施・海外渡航は困難である。そのため、研究期間を1年間延長し2022年度における実験実施の可能性を探る。2021年度も既存サンプルの解析を中心に進めるが、予備実験で得られた知見を3G曝露サンプルの解析にフィードバックし、エピジェネティック変化を明確にする。

Causes of Carryover

海外での実験実施が止まっているため、渡航および解析に要する費用が十分に使用できていない。併せて、研究期間を1年間延長することを想定していたため、その計画を考慮した予算使用状況となった。2022年度の渡航・解析予算を確保しつつ本年度の解析に予算を使用する計画である。

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Published: 2021-12-27  

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