2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20001002
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Research Category |
Grant-in-Aid for Specially Promoted Research
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
末包 文彦 Tohoku University, 大学院・理学研究科, 准教授 (10196678)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川崎 健夫 新潟大学, 自然科学系, 助教 (00323999)
久世 正弘 東京工業大学, 理工学研究科, 准教授 (00225153)
住吉 孝行 首都大学東京, 理工学研究科, 教授 (30154628)
田村 詔生 新潟大学, 自然科学系, 教授 (00025462)
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Keywords | ニュートリノ / ニュートリノ振動 / 原子炉 / 素粒子 / DoubleChooz / KASKA / 混合角 / θ13 |
Research Abstract |
昨年度は主にDoubleChooz検出器建設の準備期間であった。 光電子増倍管(PMT)に関しては、低バックグラウンドの10インチPMTを開発し、400本の光電子増倍管のテストを日本で行い、それをドイツ・ハイデルベルグのマックスプランク研究所に送り、ドイツグループ担当の光電子増倍管を含めて800本の光電子増倍管のクリーニング後梱包を行った。また、2009年春に予定されている設置作業の準備を行った。また、PMT400本に高電圧を印加するための高電圧電源装置を準備し、それらの電圧設定精度やノイズなどの性能評価を行った。 データ収集、モニターシステムに関しフランスAPC研究所と共同で開発を進めた。ランコントロールに関して、各コンポーネントとの通信プロトコルを定義し、基礎的なコマンド通信を行えることを確認した。モニターシステムに関してはデータの受け渡し方法の定義、モニターヒストグラム生成ルーチンの実装方法の確立、ヒストグラムのグラフィカルビューワー(ブラウザ内およびjavaプログラム)の開発を進めた。また、フランスで用いるVMEコンピュータボードとフラッシュADCボードを1台ずつ購入し、本実験で使うプログラムが日本でもテストできるテストベンチを構築した。 DoubieChooz用のシミュレータ・解析ツールの開発を行った。特に実験データとシミュレーションで共通して使用するデータフォーマットの構築や、光電子増倍管の性能を正しく反映する改良等により、シミュレーションの信頼性・汎用性を高めた。また、このシミュレータを用いて、実験開始直後のデータによって検出器の応答を精密に見積もる方法の開発を行った。これらの研究開発は、実験開始後、速やかにデータ解析を開始し、高い信頼度でニュートリノ事象を観測するために重要である。
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Research Products
(18 results)